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  1. 鳥取県議会 2020-11-01
    令和2年11月定例会(第2号) 本文


    取得元: 鳥取県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-07
    ▼最初の箇所へ        午前10時00分開議 ◯議長(藤縄喜和君)ただいまから本日の会議を開きます。  この際、諸般の御報告を申し上げます。  まず、本議会に提案されております議案第19号「職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例」に対し、地方公務員法第5条第2項の規定により、人事委員会の意見を求めておきましたところ、同委員会からお手元に配付している写しのとおり回答がありました。  次に、監査委員から、令和元年度定期監査結果の報告が議長の元に提出されましたが、その報告書は、既に配付している写しのとおりであります。  本日の議事日程は、まず、県政に対する代表質問を行い、次いで、議案第19号に対する質疑を行った後、本議案を所管常任委員会に付託し、常任委員長の付託議案に対する審査報告の後、議案の可否を決定いたしたいと思います。  これより、代表質問を行っていただきます。  21番浜田一哉議員 ◯21番(浜田一哉君)(登壇、拍手)皆さん、おはようございます。鳥取県議会自由民主党の浜田でございます。会派を代表して、県政全般について、平井知事、山本教育長並び津田警察本部長に質問をしてまいりたいと思います。  今回、4年ぶり2度目の代表質問をさせていただくこととなりました。この貴重な機会を与えていただきました会派の皆様に感謝申し上げます。  思い起こしますと、前回も11月定例会で代表質問をさせていただき、大きく2つのことが重なりました。本日11月30日は、5年前に亡くなられた水木しげる先生の命日であるということです。本日9時半より献花式が執り行われるとのことであります。8年前には史上最高の370万人を突破し、昨年も3度目となる300万人を超える観光客の皆様に訪れていただきました。改めて水木先生に対して深く感謝をし、関係各位の皆様の御努力に敬意を表すところであります。  近年では、サイクリングやフィッシング、ビーチスポーツなど、自然を生かした取組も進捗しつつあります。コロナ禍のただ中である今こそ推し進めるべきであると思います。島根県や岡山県、広島県など近県との連携についても視野に入れながら、今後の観光振興について、さらにブラッシュアップをしていく必要があると考えます。  そしてもう一つが、今回も本文で触れていますが、アメリカ大統領選挙であります。オバマ大統領からトランプ大統領に代わり、そしてこのたびバイデン大統領が就任される予定となりました。評価は分かれるところでありますが、我が国にとって、本県にとってよりよい選択であったことを期待しながら質問をしてまいります。  初めに、菅政権の船出に対する評価と期待について伺います。  2012年12月の第二次政権発足以来、歴代最長の7年8か月にわたって重責を担われた安倍前総理に代わり、9月16日、新たに菅義偉内閣が発足いたしました。就任後初の記者会見で菅総理は、安倍政権が進めてきた取組をしっかりと継承し、そして前に進めていく、そのことが私に課せられた使命であると述べられました。また、御自身が目指す社会像を自助、共助、公助、そして絆であるとし、行政の縦割りや既得権益、あしき前例主義を打ち破り、規制改革を全力で進める、国民のために働く内閣をつくると力強く決意を見せられておられます。  政権発足後、国民が最も望んでいる新型コロナウイルス感染拡大防止と経済の両立をはじめ、行政のデジタル化、不妊治療の健康保険適用、2050年までに温室効果ガス排出実質ゼロなど、矢継ぎ早に重点政策を打ち出し、素早い行動に移しておられることに対しては、国民の間に一定の評価が広がっているのではないかと思います。  一方、深刻な課題も残されています。例えば東京一極集中の是正が叫ばれて久しい月日が流れていますが、いまだ改善に向けた道のりは暗いと言わざるを得ません。このコロナ禍の影響で、東京都自体は転出超過となっても、神奈川、埼玉、千葉の3県を含めた東京圏で見ると転入超過となるなど、必ずしも東京を離れた人々が本県のような地方に分散しているとは言えない状況であります。コロナ禍で都市集中型から地方分散型への転換が求められている中、地方にとっての転出超過の動きは緩やかにはなっていますが、コロナ禍の収束後にもこの傾向が加速するようなピンチをチャンスに変える地方創生の取組を国と地方がお互いに加速化させる必要があります。  菅政権の船出から2か月半たった今、これまでに打ち出している重要政策の方向性をどのように評価されているのか、また、ポストコロナ社会を形づくるに当たって、今後どのような取組を求めていくのか、平井知事の所見を伺います。  次に、アメリカ大統領選挙結果と本県への影響について伺います。  今月3日、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中、アメリカ合衆国の次のリーダーを決める大統領選挙が実施されました。再選を目指す共和党のトランプ大統領と民主党のバイデン前副大統領との間で、新型コロナウイルス対策人権差別抗議デモに対する対応などが主な争点として争われました。事前の世論調査ではバイデン氏が支持率でリードしていたものの、選挙戦終盤で鍵を握る激戦州においてトランプ大統領が猛追し、史上まれに見る大接戦となりました。
     開票当初はトランプ大統領が優勢と見られていましたが、ラストベルトに位置する激戦州などにおいて、民主党支持者が多い大都市票と郵便投票が遅れて開票、集計されることにより、バイデン氏が逆転するレッドミラージュ、赤い蜃気楼と呼ばれる現象が見られました。結果、バイデン氏は8,000万票を超える過去最多の得票数により、総数538人の大統領選挙人のうち過半数を超える306名の選挙人を獲得し、勝利宣言を行うとともに、政権移行の準備を進めています。  しかしながら、トランプ大統領は敗北宣言を行わず、選挙で不正が行われたとして、あくまで法廷闘争を続ける姿勢を示しており、来年1月20日に行われる次期大統領の就任式に向けてどのような展開が想定されるのか、先行きは不透明な状況にあるようです。  想定どおりバイデン氏が次期大統領に就任した場合、トランプ政権とは打って変わって基本的な外交政策としては国際協調を重視する立場で臨むとされていますが、特に本県との関わりで気になるのは、まず、通商政策であります。バイデン氏は通商政策についてはほとんど言及しておらず、対日姿勢に不透明感が漂っているとの報道もあります。本県への影響をどのように考えておられるのか、知事に伺います。  また、北朝鮮による日本人拉致問題に進展が見られない中、御家族の高齢化も進んでいます。新大統領には一刻も早い解決に向けた取組を期待するところですが、今後の動向をどう見ておられるのか、併せて知事の所見を伺います。  次に、ポストコロナを見据えた県政運営の基本姿勢について伺います。  昨年4月の改選を経て、4期目の平井県政も任期の折り返しに差しかかる時期となりました。知事も我々県議会議員も改選直後は、よもやこのような新型コロナウイルスによって社会全体が変容するような事態を迎えようとはつゆほども思わなかったわけでありますが、元来、我が国、我が県においては、戦後復興や地震、台風、豪雨、豪雪などの災害、バブル崩壊、リーマンショックによる経済危機など、幾多の困難を乗り越えてきた歴史があり、このコロナ禍においても県民一丸となって立ち向かう、今がまさに正念場であろうと思います。  現時点では、ワクチン開発など先行きが不透明であり、手洗い、マスク、三密回避などの正しい感染予防を行う新しい生活様式を取り入れた生活が求められているところであり、一方では、GoToキャンペーンなどによって個人消費を含めた社会経済活動を促進していかなければならず、バランスを取ることが難しい局面が続いているところであります。  そのような中にありながら、東京一極集中の是正に向けたIJUターンや企業誘致の可能性のほか、農業、防災、学校教育などあらゆる分野でのICT技術の活用など、デジタル化の進展を含め、地方創生実現のための大きな柱となる持続可能な社会づくりに向けて、コロナ禍だからこそ生まれた新たな芽生えがあり、ポストコロナの時代はこれらの芽を大きく育てていくチャンスと捉えるべきではないかと考えます。  ついては、これまでのコロナ禍に見舞われた今任期前半をどのように総括し、ポストコロナの社会像をどのように見通し、任期後半の取組につなげていこうとされるのでしょうか。今後の県政運営の基本姿勢について、平井知事の所見を伺います。  次に、新型コロナウイルス感染症対策の強化について伺います。  新型コロナウイルス感染症は、米国や欧州等における感染拡大により、世界全体の1日当たり新規感染者が60万人を超える日もあり、累計も6,000万人を超えるなど、感染拡大に歯止めがかからない状況となっています。  我が国においては、今年4月の第一波、8月の第二波の後、新規感染はしばらく落ち着いていましたが、10月下旬以降、北海道や東京、大阪をはじめ全国で新規感染者が増加し、第三波の到来というフェーズに入ってきております。  本県においても、9月中旬以降、しばらく新規感染はありませんでしたが、10月下旬に3件、11月に入って20件の新規陽性者が確認されています。  こうした中、冬場の季節性インフルエンザ新型コロナウイルスの同時流行に備え、全国で発熱患者に対する診療体制の強化が図られ、本県においても11月から医師会等の協力を受けて、新たな体制に移行しました。  従来、新型コロナウイルスの感染のおそれのある方は、医療機関を受診する前に、発熱・帰国者・接触者相談センターに相談していただいておりましたが、11月1日以降は、まずかかりつけ医に相談し、そこで対応できない場合は対応可能な診療・検査医療機関につなげる、またはかかりつけ医がいないなど相談先に迷う場合は、受診相談センターに相談し、近隣の診療・検査医療機関を紹介し、検査や診療につなげるという体制になりました。  この新たな診療体制が効果的に機能するためには、一部の医療機関に負担が集中せず、いかに多くの医療機関で季節性インフルエンザ新型コロナウイルス感染症の検査や診療ができる体制を構築するかが重要となります。  医師会からの協力要請を受けた各診療所では、発熱患者の動線確保のための独立した診療室の確保や増築した場合の駐車スペースの縮小などの課題もあったと伺いましたが、現在の県内医療機関の協力体制、検査体制の構築状況及び運用状況について、平井知事にお尋ねします。  あわせて、これから迎える冬場の感染症の流行期に備え、より十分な診療・検査医療機関の確保が必要と考えますが、今後どのように協力体制の強化を図っていくのか、平井知事の所見を伺います。  次に、ポストコロナを見据えた持続可能な地域社会の確立に向けて伺います。  初めに、基礎的社会インフラの整備について3点伺います。  初めに、行政のデジタル化について伺います。  菅内閣は、看板政策の一つにデジタル庁の創設を掲げています。コロナ禍で人との接触や移動が制限される中、テレワークや遠隔医療、オンライン教育の普及など、あらゆる分野においてICT技術が活用される社会へ急速な進展が図られようとする昨今、行政のデジタル化は時流を行く一つの大きなテーマであると感じますが、全国知事会においてもデジタル化のプロジェクトチームとなる対策本部が立ち上がったとのことであります。  知事は、先般の定例記者会見の中で、鳥取県としても独自にこうした行政システムの改革を図り、デジタルトランスフォーメーション、いわゆる情報通信技術の浸透が人々の生活をあらゆる面でよりよい方向に変化させるという考え方に寄与する動きをスタートさせていきたい、そう述べられました。  本県では他県に先んじて、約15年前から県庁内の文書管理や財務会計処理との連動を含めた電子決裁、文書管理システムの導入のほか、電子申請による補助金の交付申請や競争入札参加資格の審査申請、自動車税の住所変更手続など、県民サービスの面においてもいち早く電子化に取り組んでこられていると認識しているところでありますが、本県におけるこれまでの行政デジタル化の総括、そして鳥取県版Society5.0の実現に向けて、今後どのように推進していこうとされているのか、平井知事の所見を伺います。  また、本県ではこのたび、書面、対面原則の撤廃など、デジタル化に対応した新たな行政様式を確立し、県民にとっての利便性向上と業務効率化及び働き方改革を進めるため、県庁内に新たな行政様式確立プロジェクトチームを設置し、電子申請の利用促進や会計事務の効率化、鳥取県版Society5.0に向けた行政手続の効率化等について検討することとされています。  このことは、裏を返せば、職員が窓口で直接応対しないことで、分かりにくい、不親切、心が通わないなどを含めて、県民からすればかえって行政サービスが低下したと、そういった印象を持つことにつながりはしないかと危惧しております。そのような観点も含め、今後、行政サービスのデジタル化をどのように推進していこうとするのか、知事の所見を伺います。  2番目に、国土強靱化の実現と建設業の課題について伺います。  近年、全国各地で大雨、暴風、大規模地震等による甚大な被害が頻発しており、こうした自然災害から国民の生命と財産を守る国土強靱化対策が一層重要性を増すとともに、喫緊の課題となっています。  本県では、平成28年3月に鳥取県国土強靱化地域計画を策定し、平成27年度から令和2年度までの5年間を計画期間として、ハード、ソフト両面からの取組を推進してきました。本年度が最終年度に当たることから、先般開催された第1回鳥取県国土強靱化推進評価会議でこれまでの施策の評価、点検を行っておられますが、重要業績指数、KPI361項目のうち、A評価、既に達成とB評価、順調が約9割を占め、おおむね順調に進捗できているとのことでありました。一方、住民の主体的な取組に関するKPIについてはA評価が25%程度となるなど、全体から見るとやや後れを取っているようであります。  県では、現在、第2期計画策定に向けた作業を行っており、年内に素案検討、年明けのパブリックコメントを経て、3月上旬に公表する予定と伺っていますが、第1期計画に基づく施策の実施状況や計画を具現化するための市町村、企業、県民等との連携状況をどのように総括しているのでしょう。また、その総括を踏まえ、第2期計画にどのような視点を盛り込んでいこうとされているのか、知事の所見を伺います。  県土の強靱化を進めていく上で、建設業界が担う役割は非常に大きいものがありますが、業界就業者における55歳以上の割合は41.6%、一方で、29歳以下は7.8%、いずれも平成29年のデータですが、こうした数字にとどまっており、本県でも高齢化の進展と若手入職者の減少傾向に歯止めがかからない現状にあります。また、長時間労働の常態化、年間工事量のばらつき、企業間における職人の奪い合いなどもかねてから指摘されています。さらに、建築工事においては、ICT活用の困難さや民間工事が約9割を占めることから、公共工事の働き方改革だけでは問題をすぐに解決できないといった隘路もあります。  県としても手をこまねいているわけではなく、建設業の旧3K、きつい、汚い、危険のイメージを払拭し、新3K、給与、休日、希望を実現させるために、業界と共に汗を流してこられていることは理解をしております。ただ、現在の業界を取り巻く環境を見るにつけ、その将来に大きな懸念を抱くのは私だけではないと思います。建設業が今後も本県における国土強靱化を支える持続可能な産業となるよう、県としても取組を加速していただきたいと思いますが、平井知事の所見を伺います。  3点目、境港の利用促進と高規格道路整備について伺います。  重要港湾、境港は、平成23年に日本海側拠点港に選定されて以来、順調に港湾整備が実施されてきました。外港中野地区マイナス12メートル岸壁、外港竹内南地区マイナス10メートル岸壁、そして昨年秋には竹内南地区に国際貨客船ターミナル、境夢みなとターミナルが完成するなど、北東アジアゲートウェイにふさわしい港湾機能の充実が進んでいます。今後、いかに港湾機能を生かし、背後圏の経済活性化につなげるかが課題となっているわけですが、境港における今年1月から9月までの貨物取扱量を見ると、前年同期と比較して81.5%と大幅に減少をしております。9月以降は回復傾向にあるようですが、コロナ前の状況に戻すことについては苦戦を強いられているように聞いているところであります。言うまでもなく、新型コロナウイルスによる物流の停滞やDBSクルーズフェリーの撤退が引き金となっていると推測されます。  県では、経済団体等と連携し、境港、韓国、ロシアを結ぶ航路の復活に向けた働きかけを行っているところですが、これまでに構築してきた関係性やノウハウを無駄にしてはならないと考えます。また、ドゥウォン商船等への働きかけの強化、諸外国との可能性について、境港の特色や優位性など、さらに情報発信していく必要もあります。入国制限措置緩和後を見据え、旅客を含めた需要喚起策をどのように行うのか、平井知事の所見を伺います。  また、山陰地方の国内物流はトラック輸送JR貨物輸送に依存しており、重層的な物流ルートの確保が急務となっています。先ほど申し上げた境港の港湾機能を最大限に発揮するためには、また、観光振興や原子力災害時における緊急避難路確保などの観点からも、米子-境港を結ぶ高規格道路は早期整備に向けて取り組んでいく必要があると考えます。これまでにも多くの議員がこの議場などで提言し、また、知事や関係する米子、境港両市長、日吉津村長もその必要性については合意されているところですが、いまだに具体的な計画は示されていないのが現状であります。  県西部の住民や経済団体を中心に、高規格道路整備に向けた取組の進展を求める声は高まっています。今後のスケジュール等、具体的な見通しをどのように考えているのか、平井知事の所見を伺います。  次に、新しい観光スタイルへの対応について伺います。  緊急事態宣言発令下の今年4月、5月は県境をまたいだ人の移動の自粛が厳しく要請され、本県の観光産業も壊滅的な打撃を受けました。その後、本県独自の#WeLove鳥取キャンペーンGoToトラベルキャンペーンによるてこ入れなどによって、例年並みとはいかないまでも、誘客状況はおおむね回復基調にあると伺っていますが、第三波の到来によって、再び先行きに不透明感が漂っているように感じます。  一方、ウィズコロナポストコロナの観点からは、密閉、密集、密接の三密を避ける新しい観光スタイルへの対応も急務とされています。具体的には、その一例として、政府の新型コロナ分科会小規模分散型旅行の定着が提言されています。近い将来、人類の英知によって新型コロナウイルス感染症は収束に向かうのでしょうが、新たな感染症の脅威はいつ何どき再び我々の目の前に立ち塞がるのか分かりません。これまでの誘客手法からの転換も視野に入れながら推進していくべきと考えますが、新しい観光スタイルへの取組状況と今後の対応方針について、知事の所見を伺います。  また、本県がその着地点として選ばれるためには、魅力ある観光資源の掘り起こし、ブラッシュアップがこれまで以上に強く求められていると考えます。どのように取り組んでいかれるのか、併せて知事の所見を伺います。  また、感染拡大が第三波に入ったとされる今の状況では、強い実感を伴わないのが正直なところでありますが、近い将来、インバウンド誘客の回復にもてこ入れを図っていく必要があり、その最初の試金石となるのがそれぞれ1年延期となった東京オリンピック・パラリンピック、関西ワールドマスターズゲームズ大会であると考えます。国際的な人の往来再開は段階的措置を踏みながら進めているところであり、また、大会がどのような形態で運営されるのか、そういった点にも十分留意をする必要があると考えますが、現時点でこれらの大会で訪日する外国人に対する誘客の働きかけをどのように考えておられるのか、知事の所見を伺います。  また、その際の訪日外国人への対応等、水際対策や各観光地での受入れ対策等、どうあるべきと考えておられるのか、政府分科会のメンバーでもある知事の所見を伺います。  次に、県内経済の好循環の実現に向けて伺います。  本県では、全ての事業者が伸び伸びと事業活動を行うことができる環境を整備し、経済活力に満ちあふれ、県内で心豊かで安心して生活できる鳥取県の構築を目指し、平成23年12月に鳥取県産業振興条例を議員提案で制定しています。経済の好循環の実現に向けて、今後も条例の理念を尊重していくべきですが、制定から10年近くが経過する中、また、このたびのコロナ禍の影響で県内事業者を取り巻く環境は目まぐるしく変化をしています。例えば高齢化等による後継者問題の深刻化が顕在化するなど、一度点検してみる必要があるかもしれません。  コロナ禍での状況も含め、条例が制定されてからこれまでの取組についてどのように評価をしているのか、併せてポストコロナ時代を見据え、県内産業の現状をどのように認識し、対応していこうと考えておられるのか、知事の所見を伺います。  また、長期化しているコロナの影響により、特に中小零細事業所では困窮の度が深まっているのではないかと推察しています。現在の困難な状況を経験する中で、業種、業態によってはコロナ禍における活路として見えてきた戦略もあるのではないかと考えます。今こそ県内事業者や関係団体とより緊密に情報交換の場を持つなどして知恵を出し合い、事業者に寄り添ったアウトリーチ型の支援を講じるべきであると考えますが、知事の所見を伺います。  さらに、雇用の維持、確保については、私もこれまでに、県立ハローワークと教育委員会、産業人材育成センター等が情報共有や連携強化を図り、取組を展開していくことを提案し、知事も共通認識を持ち、今後の取組を考えてみたいとの答弁がありました。  その後、県内各校では在校生に対して就活アプリへの登録を推奨し、卒業後も県内企業の情報等を提供できるシステムを構築されたことは評価するべきことであります。このような部局横断的な取組によって事業効果を高めることにつながっていると感じておりますが、構築したシステムの利用状況や反響について、知事の所見を伺います。  申し忘れましたが、今回は2部構成で質問することとしております。以上で前半の1回目の質問とさせていただきます。 ◯議長(藤縄喜和君)21番浜田一哉議員が行いました代表質問に対する答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)浜田一哉議員の代表質問にお答えを申し上げます。  まず、冒頭、2つのことをおっしゃいました。一つはバイデンさんによる新しいアメリカのスタートのことであり、これは後ほど申し上げたいと思いますが、もう一つは水木しげる先生についてであります。  水木しげる先生は、11月30日、突然の訃報が入ったことを今でも鮮明に覚えております。残念ながら他界をされたわけではございますけれども、考えてみますと、今も境港市、そして鳥取県に先生の魂は残っているかのごとく、水木先生の世界を慕いながら来られる人たちの人並みが今も絶えることはありません。改めて御霊の冥福をお祈り申し上げますとともに、これから私どもも先生の御教導をしっかりと胸に刻みながら進んでいくことをお誓い申し上げたいと思います。  先生はいろんなことをおっしゃっていました。例えば好きの力を信じろと、大好きなことはどんどんやったらいいということをおっしゃいました。先生らしいなという言葉は、目に見えないものを信じなさいということ。考えてみますと、今、私たちはウイルスという目に見えないものと向き合っているわけであります。そうしたものの存在というものを妖怪の世界と重ね合わせながら、我々も感じることができるような気がするわけであります。また、努力は人を裏切ると心得よという、また先生らしいユニークな言葉もありますが、今まで積み上げてきたものが一瞬にしてこのコロナとともに苦難に満ちているのかもしれません。  しかし、水木先生は常にもう少し遠い未来を見ていたような気がいたします。私たちに教えてくれたのは、そういう苦労ということがあってもあまり気にするなと、その向こうにはまたしっかりとした幸せな未来というのは開けるだろうし、努力は報われるとは限らないと言いながらも、頑張ることのすばらしさというのを先生は常に身をもって示してくれていたというふうに思います。そんな意味で、改めて水木先生の言葉をかみしめながら、今、私たちはこの苦難に満ちた時代というものを乗り越えていく、県民の皆様と共にそうした歩みを力強くやることが先生への報いではないかというふうに存じ上げる次第であります。  そういう意味で、今、浜田一哉議員のほうから、菅政権につきましてお話がありました。重要政策の方向性をどういうふうに考えるのか、また、前例を踏襲しないというやり方であるだとか、そうしたことに対してどういうふうに考えているのかというようなことであります。  私も菅総理にお仕えをする若干の時期があったり、お話をする機会もこれまでもありましたが、非常に率直な方、ある意味朴訥とした方と言ってもいいのかもしれませんが、日本人らしい、そういう率直な感性というのを持っておられるような気がいたします。  その中で、改革を果たそうというお気持ちというのは、鳥取県のような小さな自治体が困難に立ち向かう意味では、我々にとって心強い存在であってほしいというふうに願うところであります。  当面の最大の課題は新型コロナ対策ということだと思いますが、併せて経済社会を回していくということにも情熱を注がれているわけであります。これらの大命題というのは、我々、国と地方が協力をして、今、向き合っていかなければならないのだと思います。  残念ながら今の新型コロナの状況を申し上げますと、昨日も2,000名を超える新規の陽性者が出たところであります。現状を申し上げれば非常に厳しい状況であると思います。私も分科会の一員として、その情報の分析など、25日も開かれましたので、それに携わってきたところでありますが、実効再生産数が2を超えるという地域が現実に出てきており、身近なところでは大阪、兵庫などもそういうところであります。  また、今、医療の逼迫状況というのがありまして、その分科会の委員の中にも太田先生という愛知県の病院の経営者の方がいらっしゃいますが、今、現実に出ている統計数字よりも実態は厳しいというお話をされていました。私は率直にそうだろうと思いました。と申しますのも、結局数字の取り方の問題でありまして、これだけ重症患者が急速に拡大をしてくる。それから、患者数自体も増えている。その中であれば、医療現場というものはどんどんと送り込まれてくる患者さんに右往左往せざるを得ない状況でありますし、大都市部は一応用意をしていたとはいえ、現実に使えるだけの看護師さんや医師といったスタッフも用意して、それで実際に受け入れるとなるとベッドを整えたりしなければなりませんが、そういう準備が整っているかどうかというと、必ずしもそうではないだろうと。だから東京とか、大丈夫だと、あの頃も、そして今も余裕があると言わんばかりのところはありますが、私は正直若干の虚飾が混じっているように思えてなりません。現場の声というのはやはり大切にしなければいけないところでありまして、我々としては謙虚にそうした医療関係者の状況には耳を傾けて、転換すべきときは思い切って転換しなければいけないのだろうと思います。  ですから経済社会との共生ということを目指さなければならないわけでありますが、時に回してみたり、それから緩めてみたり、また止めてみたりといったことが必要でありまして、GoToキャンペーンについても、現在、大阪市、札幌市で一時停止を決められたところでありますし、茨城県も今そういう検討をされておられます。正直申し上げて、東京とかはその最大の中心点でございますので、それは国と地方が協調して、やはり止めるべきときには止めなければならないのだと思います。その辺は、我々行政の責任を負う者としては謙虚に向き合わなければならない現実は本来あるだろうと思いますし、そうしたことにやはり政府も自治体もよくコミュニケーションを取ってやるべきだと思います。  分科会でも私が申し上げましたのは、お医者さんというか、専門家を中心にした会でありまして、私はどちらかというと常にアウエーな場であります。ただ、やらなければならない、今、経済を進めるためにも一旦はこの鎮静化を図らなければならないという大命題があると思っております。そういう意味で皆さんと意見は一致しているわけでありますが、ちょっと懸念をしましたのは、国、地方が何か対立して新型コロナに向き合っているかのような報道が大々的になされているのは決して得策ではないと、今、国民が心を一つにしなければならないときに、やはり国、地方が協力してそういう新型コロナ対策を思い切って勇気を奮ってやれと、こういうように分科会としては提言すべきだというふうに申し上げました。  また、今、我々が懸念していますのは、その前、3週間ぐらいという話がちょこちょこ出ていたのですけれども、その2~3週間という意味をやはり国民に言わなければいけないのではないかと。すなわち年末年始を安らかに過ごす。実は年末年始というのは病院など医療提供の体制が手薄になりがちな時期であります。これはどこの国もそうだと思いますが、ホリデーシーズンというのがあります。そういうようなことを考えますと、その前に一旦医療提供体制の必要レベルというのを下げておかなければいけない。それをしないと取り返しのつかないことになりかねない。今のままほっておきますと、感染爆発に向かいかねない状況でありまして、特に大阪とか、やはり厳しい状況が数字の上でも出てきておりますし、東京等もそうだろうと思います。この週末も、北海道の鈴木知事とは何度か電話をさせていただいているわけでありまして、その末に鈴木知事はGoToトラベルの発地としての停止も受け入れるとおっしゃっておられました。その心の変化というのは私も手に取るように分かるところでございますが、今は物すごいスピードで感染が広がっていくという経験したことがない状況になってきております。恐らくウイルスの変異という問題も背景にあるのではないかと推察もしますが、これはなかなか立証はできないことだと思います。  ただ、大切なのは、クラスターがあちこちで起こってきている、それも連鎖的に起こっているという実情がありまして、感染のしやすさが招いていることかもしれませんが、片方で、大都市を中心としたやはり気の緩みもあるのではないかというふうに思います。地方部から実際に東京等へ行きますと、繁華街の夜の状況というのは目を覆うような感じすらいたします。なぜマスコミもそういう状況を報道しながらこれでは収まりませんと言わないのかなと、私ども感染を収めている地域からしますと危機感すら持つようなところであります。ですから何が大切かというと、行動変異を起こさせなければいけない。その行動変異を起こさせるために、分科会であれ、あるいは政府のリーダーであれ、やはりはっきりとしたメッセージと毅然とした対策を持ち出さなければ、一旦鎮静化させることは非常に難しいのではないかと危惧をしているところであります。  ですから、今、非常に難しい中で、菅政権のほうでも分科会の提言というものを受け入れて、GoToキャンペーンについても発地については控えるように呼びかけるということを急遽この週末も打ち出されました。評価したいと思います。ただ、なかなか世の中のムードは変わっていなくて、東京の人出は、浅草等は若干減ったみたいでありますが、表参道等は増えているということになっています。片方で、大阪などは、やはりリーダーシップを取って吉村知事がはっきりと発言をされておられることもあるのだと思いますが、道頓堀などは目立って人出が減っているということであります。  分科会の尾身会長をはじめ、皆さん専門家がおっしゃっているのは、やはり接触機会を減らさないとどうしようもないだろうと。今、個人の力では収められないと言っている趣旨は、要は市中感染が広がっているということであります。市中感染が広がってしまった状態を収めるためには、一旦その感染の連鎖を断ち切らなければいけない。そのためには接触だとか外出だとか、そういうところにやはり手を入れなければいけないところであります。これは経済社会活動と両立させながらやるという難しい課題ではありますが、なかなかそういうマインドに国民の皆さんが動いていっていない、事業所も必ずしも協力的でないのではないか、こういう危惧を持っているので、専門家の皆様が警鐘を鳴らしているというふうに思います。ですから、そうしたことをやはり政府としては、今、一時的にはやるべき時期なのではないかなと思います。  その上で、経済社会は回さなければいけませんので、また鎮静化したら動かしていけばいいと思いますし、それから、そういう中では、グリーン社会というふうに菅総理がおっしゃっていること、デジタル化ということ、こういう新しい成長基軸というのを考えていく必要があるだろうと思います。  また、菅総理はなぜか地方創生という言葉はあまり使われません。使われませんが、例えば新しい人の流れをつくるという言葉とか、そういう別の表現をされ始めているのではないかなと思いますが、実はその新しい人の流れが起き始めていると。浜田議員がおっしゃったとおり、東京のほうでは4か月連続で転出が転入を上回る状態が続いています。かつてなかったことと言っていいと思います。ですから、今、トレンドは、このコロナということで、都会に住むことが必ずしも有利でないというのにようやく人々が気がつき始めたということではないかと思います。  こういうような我々地方から見た常識というものがようやく浸透し始めた。この機を捉えて社会構造を変えていく。第2の地方創生というべきものを起こしていく。そのための例えばワーケーションだとか、菅政権もおっしゃっているような新しいトレンドをしっかりと起こしていくことができれば、今、この新型コロナで苦しんでいる、この苦しみを未来に向けては糧とすることがひょっとしたらできるかもしれない。その辺を期待しながら、念じながら耐え忍び、そして何とか切り抜けていくというのが今の状況ではないかなというふうに思います。  このほかにも温室効果ガスの問題とか、不妊治療のことだとか、本県がかねて取り組んでいることに光を当て始めてくださっています。その辺をぜひ我々としても政策面での後押しとして活用していければと考えております。  次に、アメリカの大統領選挙、新しいバイデンさんの体制づくりにつきまして、いろいろとるるお話がございました。今の選挙情勢についての御懸念とか不透明感とか、それから通商関係、それから日本人の拉致問題ということにつきましてお話がございました。  これは、今、大きな変わり目になると思います。アメリカ政治の特性として、政権交代というのはドラスチックな変化をもたらしますし、どちらかというと誇張して変化が起こる傾向があります。政権交代があったということを印象づけるという政治的な手法もあるのだと思いますし、今、非常に極端に二極化しておりますので、従来のアメリカ政治よりもさらに極端に振り子の幅が振れる可能性があろうかと思います。  今の選挙情勢についてのお話がありましたが、私は、浜田議員よりももう少しポジティブな見方をしているのかもしれませんが、もう決着したと思っています。もう既にペンシルベニア州でも裁判所の判断が下っておりますし、ジョージア州等でも決着もついているところであります。ですから選挙のシステムとしては既に投票差もかなりついた上で、300以上の選挙人を獲得したバイデン候補が、1月20日、イノギュレーションと言われます就任式によりまして新しい政権をスタートさせていく、これはもう確立したと考えていいのではないかと思います。  ただ、問題は、トランプ大統領はその負けを認めていないというアメリカ政治の常識に逆らう状況が続いています。これで報道がどうしてもそこに引きずられるのだと思いますが、制度的には決着したと考えて、バイデン政権の誕生を前提に我々は新しい展開を構想していかなければいけないのだというふうに判断をいたしております。  そういう意味から考えますと、通商面では、ちょっと不透明感はあると考えたほうがいいのではないかと思います。民主党政権になりますとどうなるか。恐らくバイデン候補は、かつてはオバマ政権の外交を担っていました。上院でも長く外交委員長等をやっておられまして、外交に精通をしているわけであります。それで、オバマ政権はどちらかというと日本に対しては若干ニヒル、一定の距離感も持ちながら、同盟国として扱ってきた感があると思います。最近もちょっと著述を表していまして物議を醸していますが、日本の政権との付き合い方は、個人的な関係等も多分に作用してくるかもしれませんし、まだちょっと不透明感があると思います。  ただ、米中対立という基軸は恐らくは変わらないと見たほうがいいのかもしれません。ただ、その中で、アメリカがでは強いアメリカとして戻れるかどうか。トランプ大統領は自分なりのやり方で強いアメリカ、グレート・アメリカをもう一度よみがえらせようとしたわけでありますが、残念ながらうまくいっているとは思いません。むしろ世界に同盟国間の分断すら招いているというようなところがあります。ですからちょっとここはよく分からないところでありますが、そういう意味で、最近、イアン・ブレマーさんという方、スタンフォード大学の先生でありますが、この方の見方が非常に面白いかなと思っています。Gゼロだというのですね。G7、G20といいますが、G1、アメリカ一国が最強だったことでもなくて、今、中国の台頭などもあり、Gゼロではないかというふうに言っています。それから、テクノロジー2、T2、それはアメリカと中国が技術革新において世界を二極でリードをしていると、このせめぎ合いという構図を考えるわけですね。私はある程度当たっているのではないかと思いますが、Gゼロというよりは、そうはいってもアメリカがやはり世界の株式市場などにも与える影響であるとか、それからやはり経済力はナンバーワンでありますので、G0.7とか、そういうあたりが多分正確なのではないかと思いますが、いずれにせよ、独り立ちはできていないと、アメリカだけでは引っ張れないという状況になってきていると。それで、中国との抗争の中で、貿易摩擦等は今後も続くと思いますし、言わば東シナ海、それから南シナ海など、そうしたところをめぐっても攻防が繰り広げられるだろうというふうに思います。  また、経済面で見ますと、恐らく菅政権が今回持ち出した地球温暖化対策、これはパリ協定に復帰してくると思われます。そういう意味で、グリーン化が一つのテーマになってきて、ヨーロッパもそう、中国もそう、アメリカもそうということになりますと、一気にこちらに経済のかじが向いてくるかもしれません。ですから電気自動車であるとか、再生可能エネルギーであるだとか、そうした方向性でトレンドが変わってくる可能性がある。  また、トランプ大統領は割とICTの系統と摩擦を起こしておりました。それと比べると、そうしたソフト産業との相性もよかったり、それから金融界との相性も悪くないのではないかと思います。ですからどちらかというと従来のオーソドックスな流れにまた戻っていくのではないか、それに基づいたやはり経済、通商政策というのを我が国も考えなければいけないと思いますし、本県の産業戦略にもやはりそうした動き、これから注視していきたいと思いますが、取り込んでいく必要があるのではないかなと思います。RCEPが始まりまして、日本も通商環境が変わってくるところであり、場合によってはTPPにバイデンさんが復帰する可能性がないわけではありません。今はそこは必ずしも肯定していないと見ておりますが、そういうところに注視をしていく必要があるのかなと思います。  拉致問題については、実はバイデンさんは平成25年の年末に日本に来て安倍さんと会っているのですね。このときに拉致問題の話をされておられます。その後、翌年に入りまして、春にオバマ大統領が日本の拉致被害者家族にお会いされています。ですからそういう意味で、これは多分バイデンさんが裏でレールを引いていると思われますので、拉致問題解決に対して不熱心ではないと。熱心に考えてはくれるだろうと。オバマ大統領のときも韓国系の米国人の北朝鮮からの救出に当たりまして、平成26年に実際に帰ってきたという記者会見をやっていました。ああいうことでありますので、北朝鮮とはまた従来とは違った関係を求めていく。その中で、こうした拉致問題という人権に関わる問題には一定の興味は持ってくれるのではないかなというふうに考えております。ただ、結局は、日本の拉致被害者をアメリカが助けてくれるわけではないと思いますので、日本の政府はどう動くかというのが大事になってくると思います。  先般11月3日には米子市におきまして国民のつどいをさせていただきました。三ッ林副大臣がお見えになられまして、我々としてこの救出をアピールさせていただいたところでございました。実はその1年前は、菅総理が当時、拉致担当大臣官房長官として鳥取を訪れられています。そのときに当時の菅官房長官は、もはや一刻の猶予もないということを言っておられました。また、かつてこの北朝鮮に対する制裁の問題も含めて議員立法に立ち上がったり、自分はこの問題には長く関わってきているということを強調されておられました。現実にも10月26日の所信表明演説とか、あるいは10月24日、これは県議会からも出席をされていましたが、国民大集会が東京でございましたときも菅総理はその辺を強調されておられたところでございます。ですから、新しいバイデン政権と関係づくりをしていただいて、実効性のある救出活動に結びつけていただきたいと念願するところであります。  次に、ポストコロナの社会像というものを今後どう考えていくのか、コロナの時代であったかもしれませんが、今任期前半をどういうように総括をするのかというお話がございました。  議員がおっしゃるように、この2年間というものは、特に今年1年、昨年の1月以降はコロナの問題に振り回されているところでありまして、私たちは4年間の任期を共通して担っていますが、そのうちの前半戦のメイントピックがコロナということになってしまった感があります。これにつきましては、今、我々は全国で最も感染を抑え込んでいる状況にございまして、これは決して偶然ではないと思っています。県民の皆様の御努力もあれば、それから医療機関の協力もあれば、また政策的にも他県とは違ったアプローチをしていて、そのことがある意味効果を上げているというように思われるところもございます。ですからしっかりとワクチンができるまで闘いを続けていかなければならないのだと思います。  これに全力を挙げることでありますけれども、実はこの上半期といいますか、前半の2年間、もともと掲げていたのはいろんなテーマがありました。例えばもう一歩先行く子育て社会をつくっていこうと、これによりまして、今年度から例えば高校生の通学費助成であるとか、産後ケアの無償化事業であるとか、不妊治療、これはようやく菅総理が取り上げてくれましたが、本県としても不妊検査につきまして、3年以下とか35歳未満というのがありますが、緩和をしてそれを全て使えるようにさせていただいて、これを無償化するということを思い切ってやるとか、それから、治療についての上乗せ助成、10分の7を目途とした全国でも突出した助成制度をつくったりしてきたところであります。こういう子育ての問題もありましたし、SDGsを我々の4年間でやらなければいけないのではないか。これは前の任期のときからこの議場でも大分議論がございまして、現実にSDGsの活動も始めさせていただき、宣言をし、そしてSDGsのネットワークも先般、経済界や学生の皆さんと一緒に立ち上げたところであります。これも実は順調に動き始めているというふうにお考えをいただいていいのかなと思います。こういうようなかねて目指していたテーマを追いながらも、コロナ対策をきっちりやろうと全力を傾けてきたのが今の上半期の2年間であるのではないかと思います。  これからの2年間に向けましては、やはりポストコロナということになってくると思います。そういう意味で、先ほど申し上げました例えばワーケーションとか副業だとか、新しい住まう形や働く形、こういうものを念頭に置きながらやっていく必要があるのかなと。また、それに伴って産業構造も変わってくるでありましょう。今年度いっぱいでそうした産業についての考え方をまとめていったりとか、そうした準備もしていく必要があるのだと思います。  残念ながら交流という面では振出しに基本的に戻る形になってしまいました。もう一度再スタートをさせなければいけない。持続可能性ということを考えていかなければいけない。そういう意味で、再チャレンジの2年間に後半はなっていくのだろうというふうに思います。オリンピック・パラリンピックが行われ、あるいは関西ワールドマスターズゲームズが行われる。そういうようなことを経ながら、もう一度世界との関係づくりをして、山陰の中の鳥取県というものを輝かせる必要があるのではないかなというふうに思います。  その際に役立ってくるのはこの前半戦で行ってきたことです。例えば4月11日には竹内南岸壁がオープンをし、そしてあのターミナルが動き始めるということになりました。これは未来への礎になるだろうというふうに思います。サイクリングロードなどもそういう意味では3月に開通をして、今はちょっと若干使い勝手がということではあるかと思いますが、これはこれでまた今後に向けては意味を持ってくるだろうと。それから、米子鬼太郎空港も昨年の11月にボーディングブリッジも3つに増やしており、それから待合ロビーなどを拡充したり、そういう手も打ってきています。こうしたことを生かしながら、後半戦の再チャレンジに向けていくということだろうというふうに思います。  次に、新型コロナウイルス感染症対策について、今後どういうような医療との協力体制をつくっていくのかというお話でございます。  これにつきましては、本県、際立った特徴が出てきましたのは、11月からスタートをしております診療所等を活用しました診療・検査医療機関の設置でありますが、これは今現在で292の医療機関に及びまして、実に87%が参加をしていただきました。また、自分の医院、自分のクリニックで検査をされるというところも201機関、60%ということであります。最新の統計はありませんが、かねてこれは鹿児島と鳥取が抜きん出て1位を争っていた状況の中でありますので、恐らくトップクラスと言って間違いないと思います。87%ですから、大抵の診療所で御相談していただけるという体制になっていまして、県民の皆様にすぐに身近に電話をかけていただき、親しいお医者さんからアドバイスをいただく、検査をしてもらうという体制が整ったところでありまして、これを活用していくというのが今後のポイントになってこようかと思います。  実は、先週の金曜日、27日に医療体制協議会というのを医師会関係者、大学等とさせていただきました。その中で幾つかちょっとやり取りをさせていただいて、これからさらにねじを巻かなければいけないかなというふうに思っているところがあります。一つは、今、313の病床がございますが、これが東部、中部、西部それぞれに分かれています。この東部、中部、西部のどこかの地区で急に発生した場合に、どうしても対応力に限界が出てきます。従来はこの東部、中部、西部はお互いに壁を立てて、お互いの間の行き来は若干医療関係者の間で抵抗感が強かったところです。そういう意味でそれぞれ増やしてきたところだったのですけれども、今、例えば愛知県だったら名古屋市が満杯になってきて、それ以外の医療機関を探さなければいけないという状況になってきています。こういうような他地域の状況に医療関係者の皆様も大分御理解をいただくきっかけになったようでございまして、このたびの話合いでは、東・中・西の垣根を越えてお互いに応援するということを考えようではないかということになりました。これを早速話を固めていければというふうに思います。  また、プラスアルファとして若干増やしていますが、今、フェーズ1という感染レベルでの体制を取っています。これで正直、国基準でも十分ですし、全国的に見ても、うちは3%とか、そこらではないかと思いますが、ほとんど使っていないという状況で、何の問題もないのですが、ただ、昨日もある県の知事と電話で話をしていましたけれども、あっという間に100床埋まってしまったというふうに言っていました。こういうことは本県でもあり得ないことではないわけでありまして、フェーズ2ぐらいのレベルを念頭に置きながら、空床補償の範囲を増やして、より受入れレベルを今上げておく必要があるのかなと。と申しますのも、かなり感染のスピードが速いという特徴が今見られると思います。この波が収まるかどうかはありますが、この週末もいろいろとリンクで実は濃厚接触者がおられる。それを検査するというのが相次いでございます。ですからたまたまうちは今陰性でこの週末は切り抜けていますが、ただ、どう転がるか分からないという状況は、我々は手に取るように分かるところでありまして、そういう意味で、備えるレベルを今できる範囲で上げておく必要があるというふうに考えているところであります。  また、診療所のほうでも、例えば動線を分けるとか、それからエアコンを入れていただいて換気を整えるとか、例えば自動車の中で診察をしてもらったり検査をしてもらうとか、そういういろんな工夫をしていただいているところであります。それで87%、受けていただいているところなのですけれども、それに応えるためにも、本議会に提案をいたしておりますが、万が一休業せざるを得なくなった場合の補償措置であるとか、それからまた、事務員の方も含めて上乗せの補償措置、こういう保険の対策も付け加えさせていただく必要があるのではないか。これは本議会に提案いたしておりまして、こういうことなど、さらなる環境整備を図って、医療体制の確保を図ってまいりたいと思います。  次に、行政サービスのデジタル化につきましてお話がございました。本県はいち早くデジタル化に取り組んでいるけれども、Society5.0に向けて何をどういうように推進していくのか、また、新たな行政様式確立プロジェクトチームができましたけれども、住民の皆様に不親切なことになりはしないかと、こういうお話でございます。  議員がおっしゃるように、本県は少し先回りをしながらこういう電子申請や電子決裁などを整えてきました。現実にも今、年間3,800件の電子申請が出ているところでございまして、かなり増えてきています。例えば自動車税の住所を移す手続であるとか、職員の採用の申込みであるとか、そういうところなど、いろいろと増えてきているところであります。  ただ、今年はコロナがございまして、例えばコロナ対策協賛店の申込みとか、食のみやこの応援事業であるとか再スタート事業など、そうした助成事業の申込みなど、電子申請を大分活用されるようにもなってきています。今、非接触型のほうがいいという方もおられますし、こうしたトレンドをさらに伸ばしていかなければいけないだろうと。それから、基本的な戦略としては、県民の皆様の利便性を向上させるということであります。そういう意味で、収入証紙も来年の前半で終わりにしようというようなことにして、さらに電子申請ができやすくする等の工夫も加えながらやっていければと考えておりまして、今、住民の皆様からのアイデア募集とか、この24日に締め切りましたが、県庁内でのそうした提案などを入れているところであります。それをまた今後に生かしていければというふうに思うわけでございます。例えば農業のスマート化とか、研修会などをリモートでやるとか、そういういろんなアイデアが今出てきておりまして、また、住民の皆様からの提案では、もっと電子的に決済をする、ペイメントですね、クレジットカード決済などの領域を増やして、電子申請をしやすくしてくれとか、そういうような御意見も上がってきていまして、一通りの点検をしていければというふうに思います。また、ローカル5Gということも実験事業をぜひ進めていければというふうに思います。  こういう中でやらせていただいておりまして、つまり利便性の向上ということでありますので、お年寄りなど、ICTになじみがない方は従来どおり申請していただければいいというふうにお考えをいただければと思います。  また、そうした方々もICTでの申請をやろうと思ったらできるのだがという環境はあり得るわけですね。ですからそういう方々のために、新年度にはそういうサポートのデスクをつくらせていただいてはどうかなというふうに思います。実は、我々がこういうことを考えておりましたら、今日の報道などでも、政府も例えば携帯電話会社などを支援員にして、そういうITの応援をお年寄り向けなどにやるのだと、こういう話が出始めていまして、ちょっと情報を収集してみたいと思いますが、議員がおっしゃるように、取り残される人がないように、そこは注意を払いながらやってまいりたいと思います。  次に、国土強靱化につきましてお尋ねがございました。これについては、KPIの関係で、民間関連のところが後れを取っているのではないか、第2期計画にどういう視点を盛り込んでいくのか、さらには、建設業を取り巻く体制、国土強靱化を支え得る体制をつくっていくべきではないかと、こういうお話がございました。
     この国土強靱化計画でありますが、平成25年に東日本大震災を教訓にして国土強靱化基本法ができ、平成28年には本県としても国土強靱化の計画をつくらせていただきました。今、これは各市町村でも策定が進んでおりまして、最後まで残っていた境港市も来月いっぱいには策定をするという方向だと伺っており、今、パブリックコメントをされていると聞いております。こういう意味で、県内でもどの市町村でもそうした計画をつくって、国土強靱化を進めていく体制が整ってきているというところであります。  本県でも、例えばため池のハザードマップであるとか、それから危険箇所の手当てであるとか、実は計画どおりに割と行政関係のところは進んでいまして、重点病院だとか学校とかもA評価、100%達成というところになってきています。  ただ、8月に実はその状況を総括したわけでありますが、議員がおっしゃったように、例えば自主防災のことだとか、消防団のことだとか、それから民間の住宅の耐震率等々、そうした民間の系統のほうではまだ必ずしも十分でないという状況が見えてきました。  これから新年度に向けまして、第2期の計画を策定しようとしているところであります。その中には、これまで例えば中部地震のときに見えてきた課題として、こういう自主防災とか自主避難だとかいうような観点をもっと鮮明に盛り込むとか、民間における耐震化等の促進を図るとか、そうした視点をさらに強くして、計画の再策定ということが必要ではないかなと考えております。これについては、今年度いっぱいでパブリックコメントを経て公表するということにしていきたいと思います。  そういう中、この国土強靱化を支える建設業界でございますが、非常にまだ不透明な状況が続いているということだろうと思いますし、人材確保なども難しさが出てきているということかと思います。  実は、かつては生産額ベースでも、それから就業者数ベースでも1割産業というふうに言われていまして、10%を軽く超えるような建設業界の貢献度があったわけであります。ただ、それがどんどんと就業者数も生産のほうも減ってきたということでございまして、それを何とかしなければいけないということでございました。  それで、私が就任したときに、そこを180度考え方を転換して、それまでは公共事業は査定主義ということで、普通に査定をして、必要のないものはやらないということの中で、どんどん実は額が下がっていって、就業者数も減ってきていたのですね。それは産業を支えるという意味ではやはりエチケットがあるだろうと。ですから一定程度確保していくというように方向転換を平成19年からしているところであります。結果、就業者数ベースでいきますと、7.8%だったものが今は8.2%と下げ止まっている形にして、今、横ばいで置いているわけですね。実は生産額ベースもそうでありまして、6%台だったものが7%台ぐらいまで増やしてきているところでございます。こういうような形で一定の配慮をしながら公共投資というものも必要な事業としてここ13~14年は対策を取るようにしております。  また、平準化という点でも、中国地方で一番ゼロ県債などを活用して、平準化率の高い県になりました。様々な工夫をしていく必要があると思っています。例えばICTを取り入れてさらに生産性を上げていくとか、それから社会保険の加入率、こういうものを上げていくとか、いろいろと今取っている対策をさらに推進していく必要があるかなと思います。  こういう中、例えば鳥取大学の学生さんを中心にしてツナガルドボクというNPO法人をつくられて、この方々は若者広聴レンジャーにもなっていただいたりしまして活躍をしていただき、人材として活躍するのに面白い業域ですよということをアピールしていただいたり、また、女性の関係者の皆さん、井中会長さんが中心になりまして、そういう女子会をされて、とっとり建設☆女星ネットワークというのをつくられて、いろいろと建設業の意義についてのPR活動をされたりするようになられました。今、インターンシップなども伸ばしてきているところでございまして、人材確保に向けまして、また業界の皆さんと一体となって開拓を図ってまいりたいと思います。  次に、境港の需要喚起策につきましてお尋ねがございました。  これについては、今、非常に厳しい状況ではありますが、9月の外貿を取ってみますと、27%ぐらい対前年度よりも上がってきております。ですから、議員もおっしゃっていましたが、9月頃から少し空気が変わってきている。パルプだとか、ああいう紙関係が多いのですけれども、戻りつつあるというところだと思います。やはり経済活動が戻ってきますと港の動きも戻ってくるだろうと思います。  ただ、問題は、人流ですね。このクルーズ船なども含めてまだ寄港できない状態が続いているということであります。  そういう中、例えばドゥウォン商船などとも話をさせていただいておりますが、可能であれば、まずは貨物という形で何らかの運航ができないだろうか、今、こういうような協議を粘り強くやっているところでございますし、また、RORO船などに境港にも内航船で寄ってもらうというようなことができないだろうか、こういうのを呼びかけたり、いろいろと工夫をしてやっているところでございます。また、いずれはクルーズ船が帰ってくるかもしれませんので、そのクルーズ船が来航するときのマニュアルづくりとか、それからおもてなしについての話合いとか、そうした準備を今スタートさせていただいているということでございます。  また、米子-境港の高規格道路についてお話がございました。  これにつきましては、11月13日に、まだ当時は東京の感染状況が今ほど悪くはなかったこともありまして、山陰近畿道の決起大会は中止をしましたが、この米子道につきましては決起大会を東京のほうで挙行させていただき、県議の皆さんにもお出かけをいただきました。そこでいろいろと我々もこの米子-境港間の必要性について声を上げたところでありますが、そうしたことを受けて、11月20日には、この米子-境港間のみならず、宍道湖・中海圏域全体についての道路ネットワークの勉強会が発足をすることになりました。これには国土交通省も入られて、それから島根、鳥取両県も入って、関係者も入って、それで勉強会をスタートしようと。イメージとしては、八の字のルートというふうによく言われます。境港と出雲を結ぶ道路、431が延びていまして、そちらのほうも含めた形でどういうふうにこのネットワークについて考えるのか、その辺の勉強をしながら、この米子-境港間の道路の必要性というのを我々鳥取県側としては勝ち取っていきたいというふうに考えております。今、この勉強会がスタートをしまして、ここで一定の整理をしながら、我々としては米子-境港間の高規格の道路整備につなげていければというふうに考えておりまして、そういう戦略で臨んでいるところであります。  なお、米子市長、境港市長、それから日吉津村長とともに東京のほうでの要請活動もこの秋させていただいたところであります。  次に、新しい観光スタイルへの取組状況、観光のブラッシュアップ等も含めて、どういうふうに考えていくのかということであります。  今、非常に急展開をしまして、冒頭申し上げましたように、感染状況が非常に厳しくなってきている中で、大阪市の出発につきましても、大阪府の吉村知事が一時停止というものを受け入れるとされまして、菅総理が旅行を控えるようにというメッセージを出されました。こういう新しい展開があり、我々もこの週末、観光関係者、宿泊関係者の状況をお聞き取りさせていただいているところであります。正直申し上げて、こういうことは起こり得ることでして、今までも実は全国知事会から政府のほうに申し上げているのですが、GoToトラベル等のGoToキャンペーンについてはスイッチのオンオフが必要だろうと、感染が拡大してくれば一旦止める、感染が収まればまた始めるというようなことを基準を明確にしてやってくれということを申し上げてきました。その結果として、政府のいうステージ3レベルがそのスイッチになったところであり、今回、まさにそれに基づいてスイッチを一旦オフにしようということでありまして、ある意味予定されていたことではあるのですが、現実問題では影響が出てくるということであります。  宿泊関係などでいいますと、やはりキャンセルが出てきていると。ただ、まだその報道がなされたばかりでありますので、それも呼びかけという形でありますから、どれほど広がるかということは分かりませんが、恐らくこれからじわじわと増えてくることにならざるを得ないのかなと思います。旅館さん、ホテルさんでは、今、宿泊のキャンセルは出ているけれども、実はキャンセル待ちがあったり、新規の予約も入っていて、一応は埋まるような状況ではあるけれども、勢いがどんどん衰えてきているのではないかと、こういう週末の段階の見方ですね。これが今週にかけて広がってくるのではないかなと思われます。また、観光施設のほうも団体のバス予約がやはりキャンセルが出ているということであります。ですからこうしたことに対する緊急の対策を取らなければいけないのかもしれないなと思っております。  そこで、今日、担当部局のほうに指示をしておりますが、WeLoveキャンペーンを第二波の前、第一波の後にやりまして、非常に評判がよかったと。正直申し上げて、鳥取県は全国では一番感染レベルが低いところであり、旅館さんとか、飲食店もそうですけれども、県内客は歓迎しているのですね。ですからもう一度思い切ってWeLoveキャンペーンを緊急に再起動させていく必要があるのかなと。実は今議会に提案しておりますのは、このWeLoveキャンペーンを1月の半ば以降、一定のレベルで始めようとしていたところでありますが、その前に、償還ベースのやり方、お泊まりいただいた方に返金する、キックバックをするというような形で割り引くようなことを一定程度入れていってもいいのではないか、観光施設も含めまして、そういうことを緊急に起動させていただければなと思います。実は既定の予算でもそうした観光事業の予算はありますし、それから新型コロナ対策の調整費もありますので、観光事業者と早急に話をさせていただき、緊急事業をやはり一旦やってみる必要があるのかなと。正直申し上げて、年末年始のお休みのとき、29日から1月3日は恐らくどのみちまたキャンセルがあっても予約が入る。繁忙期でありますから、繁忙期は一定程度は持ちこたえられるのだろうと思うのですが、繁忙期以外のところについては緊急対策を急遽発動させていただく必要があるのかなというふうに考えております。早ければ今週末か来週頭ぐらいから約一月間、年末年始の繁忙期は除いてそうしたWeLoveキャンペーンをやったらどうかなと。GoToキャンペーンがありますので、その分は割引率は落としていいと思うのですが、ただ、県内の方にもう一度やはり地元を応援してくださいというメッセージは送らせていただいてはどうかなと考えております。  そういう中、今、観光地でやはり評価をされているのが鳥取県だと思います。典型的なのはドライブナビのデータでありました。これは毎年やっている調査でありますけれども、そうしたところで旅の行き先として、ドライブマップ、ナビの検索の数を数えるわけであります。これがこのたびの調査で鳥取砂丘が全国2位に入ったと。実は42位だったものが2位になったのですね。ごぼう抜きなのです。ちなみに1位から陥落したのが東京ディズニーランドで、これが6位になり、2位から1位に上がったのが御殿場のプレミアム・アウトレット、要は関東圏の人気観光地、観光スポットであります。それと肩を並べるところまで入ってきたというのは、やはり自然があって、伸び伸びとした空間で、コロナと一番無縁そうな観光地に見えるということだと思いますし、現にそうだと思います。  そういう意味で、安全なそうしたデスティネーションとしてやはりクローズアップされるところがあり、そこで例えば大砂丘観光協会などでも安全安心の観光地づくりをしようと皆さんに協賛店になっていただき、相互監視をして、お土産物屋さんなどもよその観光地と比べると非常にしっかりとした対応をしている。これは旅館さんもそうでして、例えば境港の野乃でも朝食のバイキングなどでも手袋を出して、マイ手袋でトングをつまむというような形をしたり、それから、お風呂だとか食堂の混雑状況がそれぞれの居室のテレビで見られる、それで混雑緩和をしたり、このような工夫をしています。こういうのを割としっかり鳥取県内の旅館さんもやってくださっているところであり、この辺、ガイドラインをつくって先行して始めていた鳥取県の有利性が出ているのではないかと思います。実際、コメントなどを見ても、鳥取県の旅館さんやホテルさんのコロナ対策はしっかりしていると、こういうのが安心材料になっていると思います。ですからこういうことを一生懸命やることがウィズコロナ時代での一つの観光の施策なのではないかなというふうに思います。  また、今後に向けて、例えばサイクリングであるとか、そうしたアウトドア型の観光というのはいましばらく、やはりコロナの余韻がある間はそちらのほうが売れ筋になるのではないかなというふうにも思われたりします。また、少人数で家族向けの旅行、こういう個人旅行へのシフトも強まるのではないかと思います。そうしたトレンドに沿った商品販売戦略というのを事業者の皆様とも協力をしながら進めていければなというふうに思います。  また、東京オリパラやワールドマスターズゲームズでの受入れについてお尋ねがございました。  こうした海外との連携というのは大事だろうというふうに思います。そういう意味で、11月20日には井上万博担当大臣のところにお伺いをさせていただき、万博の際にサテライト的に鳥取のようなところを活用する関西一円、グレーター関西での対策というのを考えてほしいとか、それからパビリオンへの共同出展であるとか、こうしたことを要請させていただいたところでございます。井上大臣も非常に快く応じていただきました。ただ、問題は、万博がもう終わった後だと思いますが、コロナ後だと思いますけれども、コロナの対策が当面は必要でありまして、オリパラについては、他県に先駆けて検証チームをつくらせていただき、今、手分けをして対策のマニュアルをつくったり、調整を始めているところです。政府のほうでも調整委員会というものが設置をされまして、今、それで度重ねて会合が開かれているところであります。例えばキャンプの受入れについては、なるべく接触を減らす必要があるということを言われています。そういうことを基調にして、ではどういうイベントなり設営ができるのかということ、それから、移動のやり方、基本は車で、要は隔離された形で運ぶということなのですが、航空機の対策ということもあるでしょう。政府のほうは、今おっしゃっているのは、外国の選手団のところは前後2列ほど空けて飛行機に乗れということ、果たして現実的なのかなとは思うのですが、そういうようなことも含めて、よく対策を政府側ともすり合わせてやっていく必要があるのかなと考えております。  関西ワールドマスターズゲームズについては、1年延期をするということで、国際組織も含めて協議がまとまりました。したがいまして、ポストコロナになるかもしれませんが、今、コロナ対策でやっている協議の成果は生かしながら、今後に続けていければというふうに考えております。  また、大切なのは、こうしたことで外国人の行き来が出てくることでありまして、政府のほうは、オリパラについては、来られた方について特別の措置を取るのではないかと報道ではなされています。こういう方々も入ってくる。それから、いろんな形で外国人の方が県内にいらっしゃる。外国人の方の感染というのは当然あって、今までも実は我々も経験していないわけでもなくて、非常に深刻なことを理解しているものですから、11月10日から国際交流財団にその窓口になっていただくようにして、プライマリーな電話相談などをそこで受けてもらうようにしました。ホームページベースでは4言語、それから電話ベースでは3言語プラス易しい日本語で対応するようにさせていただき、ここが保健所など関係機関と連携をしながら外国人の方のガイダンスをしていくと、ケアをしていくということにさせていただいています。また、保健所等の積極的疫学調査や、あるいは入院等のフォローアップへの通訳派遣なども、今、8言語で対応できるように財団のほうの協力を仰いでいるところであります。  実はこれで十分であるとは思いません。したがいまして、本来こういうオリパラなども踏まえれば、それぞれの保健所等で対応するのは無理でありますので、ナショナルセンターをつくって国で一元化してやっていく部分というのは、いろんな言語がありますから、対応を深めていく必要があるというふうに考えており、政府のほうにも知事会を通じて要望させていただいているところでございます。  次に、県内経済につきましてお尋ねがございました。  産業振興条例につきまして、この理念を尊重しながら、どういうように今までの状況を評価しているのかということ、それから県内産業の現状がどうであるというふうに考えているのか、また、アウトリーチ型の支援というものを今こそやるべきでないだろうかと、こういうお尋ねがございました。  この県の産業振興条例ができて、県のほうでも産業振興のビジョンをつくりまして、その付加価値を増やしていく対策を取ってきたところでございます。その結果として、1,275億円のGDP、県内総生産を伸ばすことができたところでありますし、雇用面もコロナ以前は回復をしていたところでございます。一定の成果は得られたというふうに考えておりますし、その中で、地産地消を進めようとして、県内での食材の活用率、給食などはもう7割に達しているぐらい顕著になってきているところでございます。  こういうような成果は一定程度あるのですが、今のコロナで大分厳しい状況になってきました。先般は、日立金属の西山会長・社長様に、リモートという形に急遽なりましたけれども、本当は上京してお願いするつもりだったのですが、感染状況の関係でリモートでの協議をお願いさせていただき、県内の生産施設の活用とか雇用についての配慮を求めたところであります。鳥取市内に実は拠点がありまして、また、フェライト電子も子会社としてあります。こちらについては、これからのパワーエレクトロニクスのそういう意味では主力になり得るというお話もありまして、拠点として活用していきたいという趣旨だと思いましたが、そういう発言は引き出すことができました。雇用については、やはり一旦はかがむことになるかもしれないが、その後でまたきちんと受け入れていけるような体制を取りたいという希望を述べられておられました。そういう意味で、我々もセーフティーネットを張るような対策のチームを県庁や関係機関でしっかりと機能させていきたいというふうに思います。  非常に今、コロナを契機にして厳しい状況になっているところもありますが、片方で、例えば自動車部品関係などは確実に戻ってきています。むしろ増産になっているところも出てきました。それから、土産物菓子などもGoToトラベルの影響で持ち直しつつあるいうようなところもありますが、他方で、アパレル系など、やはり構造が冷え込んでしまったままになっている、特に外国の観光客などに依存しているようなアパレル系はまだ厳しさが残っているというところもあります。そういうところをしっかりと我々もフォローアップをしながらやっていかなければいけません。  そういう意味で、今、新しい産業振興未来ビジョンというものを策定中でありますが、再生ということと持続的成長ということをキーワードとして、今年中に言わばその骨子というものをまとめ上げてまいりたい、それを新年度以降の成長の指針とさせていただきたいと考えております。  非常に議員がおっしゃるように切迫しているのではないかということがありますので、今日の御質問も受けて、近いうちに新型コロナの対応を協議するような、そういう産業界、金融界との会議、協議会をさせていただきたいと思います。  また、片方で、とっとり企業支援ネットワークというフォローアップの組織を官民横断でつくっています。こういうところで資本性の劣後ローンの活用なども含めた実効性ある措置を今後も個別の企業のヒアリングをしっかりとやりながら進めていきたいと思います。予算作成やそうしたビジョンづくりに向けまして、ローラーをかけて、企業の調査をこの際させていただければというふうに考えております。  最後に、とりふるの利用状況につきましてお話がございました。  これにつきましては、議員の御質問もございまして、従来のやり方を一新して、もっと身近なアプリとしてスタートをさせていただきました。今、実に1万236人がとりふるに登録をしてくださるようになりまして、飛躍的にパイプはできたと思います。これを活用して、先般はよきよき鳥取便という都会で孤独を囲っている学生さんにふるさとの味をお届けするということをさせていただきました。また、つい先般は、リモートでのこうしたネットワーク会議というものもやり、90人ぐらいの方々が参加をされておられました。このようなことなどを今後も有効活用し、特に就職活動に役立つように展開を図っていきたいというふうに思います。  私もちょっとうっかりしていましたが、やはり縦割りでつくっていたみたいで、ふるさと人口定住関係の部局がこれを担当していますが、商工労働関係のシステムとうまくまだ連動が十分できていないようであります。そこはちょっと縦割りだったのかもしれませんが、ここは至急改善をさせていただくなど、そのアプリの改善も図り、就職活動にも即使えるような実効性のあるものに改善をしてまいりたいと思います。 ◯議長(藤縄喜和君)暫時休憩いたします。  午後の本会議は、1時より再開いたします。        午前11時50分休憩    ────────────────        午後1時00分再開 ◯副議長(福田俊史君)再開いたします。  引き続き、代表質問を行っていただきます。  21番浜田議員 ◯21番(浜田一哉君)午前中、知事から大変丁寧な、詳細にわたっての答弁をいただきました。今さら追及をということがかなり限定的になったような気もしておりますが、幾つかの点について追及質問をさせていただきます。  午前中の答弁にもありました。菅政権誕生の中で、今、本当にコロナ禍の中で、みんな右往左往する中、経済を回すことは大事だけれども、現場の声をしっかりと受け止め、心一つに頑張るのだというようなお話を伺いました。まさしくそのとおりだと思います。テレビを見ておりましても、私が実際に鳥取県で食事に行っても、どこの店でもいろいろな手だて、消毒からこうしたクリアガード、いろんなことで対策をされています。ところがテレビを見ますと、あるところでは全くそういうような対策を打たれていない場所も多々あります。やはりそこには一波、二波を受けた心の隙というのでしょうか、何か安心感を持ってしまっている、そういうような状況が本当に今、気の緩みとして表れ、それが数字になって表れているのではないかなというふうに感じております。今後につきましても引き締めながら、みんなで心一つにコロナに打ちかつためにできることを、個人ではできなくなっている状況があるというふうな談話もありますけれども、それでも我々県民一人一人がそうした三密を避けたり、消毒したり、いろんなそういった手だてを毎日、日頃の習慣として実行していくことが大事だというふうに思いました。  もう一つ、一言言っておかなくてはならないことがあります。バイデン大統領が誕生したということですけれども、拉致問題に関して、いろいろこれまでの取組の中で、やはり前進したというのは、安倍幹事長が足を運び、小泉総理大臣が足を運んで、そして大きな重たい扉が開いたものだというふうに私は思っております。やはり国のトップレベルの人間が行って、向こうのトップとじかに話をして切り開いていくことが私は大事だと思っております。鳥取県もそうした拉致被害者がある中で、平井知事にもそうした助言を国に対して言っていただきたいなというふうに思います。  そういたしますと、新型コロナウイルス感染症対策の強化について、追及の質問をさせていただきます。  国においては、全国的な感染拡大を防ぐため、先週から3週間を勝負の3週間というふうに位置づけ公表しております。国と都道府県の連携をさらに強化をし、様々な状況に応じた対応が必要となります。昨日の報道によりますと、イギリスでは来月の7日から、アメリカにおいては11日から、ファイザー社などが開発したワクチン投与を決定したというふうな報道もありました。我が国においても受入れ合意がなされると伺っておりますけれども、時期については未定だと思われますし、大体日本でいいますと、国民の7割は賛成しているけれども、3割は賛成していないというようなデータもあるようです。こういったワクチン投与についても注視していただけたらというふうに思います。  いよいよ本格的な冬の到来を迎えまして、インフルエンザの流行が懸念される季節となってきました。仮に2つの感染症が同時流行となった場合、医療現場がさらに逼迫し、崩壊にもつながりかねないのではないかと懸念をされています。インフルエンザは、特に子供や高齢者、免疫力の低下している人が気管支炎や肺炎、脳症などの合併症を起こしやすいということで知られておりまして、予防法や症状など、新型コロナウイルスと類似する点が多々あるように思われます。  インフルエンザと新型コロナウイルスを症状で見分けることが困難なことから、いまだ新型コロナウイルスのワクチンが活用できない現段階においては、同時流行した場合の医療機関の負担を軽減するために、また、同時感染の重症化を防止するために、インフルエンザの予防接種者数を増やす取組が例年以上に重要ではないかというふうに考えます。  インフルエンザワクチンの接種について、厚労省では10月1日から21日まで、65歳以上の高齢者の優先接種を進め、次いで医療従事者や基礎疾患のある方、小学校低学年までの子供や妊婦の早期接種を呼びかけていますが、県内における早期接種の啓発の取組とこれまでの接種状況について、知事の所見を伺います。 ◯副議長(福田俊史君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)浜田一哉議員から重ねてのお尋ねがございました。  まず、新型コロナの対策でありますが、議員がおっしゃるように、本県の場合、やはり県民の皆様やお店等々が非常に協力的に動いておられること、これが現在の感染抑え込みに大いに貢献していると言えると思います。今、確かに気の緩みというようなものが全国的にあるのではないか、その意味で、今、強い発信ということ、強い対策ということが求められるところであります。そういう意味で、こうしたうがい、手洗い、あるいは手指の消毒、それから基礎的なガイドラインに沿ったお店づくり、衛生対策等は重要でありまして、ここをしっかりと気を抜かないでやることが大切なのだというふうに思います。  こうした新型コロナ、非常に最近は亡くなられる方の数も増えておりまして、重要な疾患であることに変わりないわけでありますが、どこか普通の風邪と変わらないような誤解を持たれているところは関係者が非常に心配をしているところであります。感染症である以上、人と人とが接触をすること、それ以外にうつる方法はないのでありまして、そういう意味で、そうした基礎的なことをしっかりと呼びかけていくこと、その重要性に変わりはないのだというふうに思います。  バイデン政権に変更ということになりますけれども、拉致問題の解決のためには、やはり直接の日朝間の交渉というのが最後にはその鍵となると思います。もう20年ぐらい前に帰ってくることが実現したのも、小泉総理や安倍官房副長官などが向こうに行きまして、直接話をするという勇気ある行動を起こしたからこそだと思います。今、安倍総理を引き継いだ菅総理におかれましても、国会での答弁、あるいは我々のほうにも直接語られるお話などの中でも、直接の対話を行うことも決して排除しない、そういう強い覚悟でやっていくのだと言っておられます。47人の知事で構成をする拉致被害者を返してもらおうと、そういう知事連合があるのですが、我々知事連合としても、7月頃だったと思いますが、当時の菅官房長官にお会いをさせていただきました。そのときもそういう直接対話の重要性ということも十分理解をして語っておられましたし、このような硬直状態にある中、我々もぜひお考えをいただきたいというふうに申し上げております。  今の世界情勢などとの絡みでいえば、興味深い報道は、北朝鮮は箝口令をしいているという報道であります。海外の在外交官が北朝鮮もあるわけでありますが、そこで、今、バイデン政権に移り変わるときに、しゃべるなというオペレーションをしているという報道であります。その背景は、恐らくバイデン政権とも何らかの関係性を持ちたいと北朝鮮当局が考えている、金正恩が考えているということなのだろうと思うのです。そういうようなことでありますので、引き続きアメリカが重要なポジションを占めることになると思います。その意味で、アメリカとの拉致問題についての協力関係を築くことがまず第一歩だと思いますし、そこで北朝鮮が日本と対話をするという誘因をつくりながら、それで拉致問題について実効性のある交渉をすると、これが手順としては重要ではないかというふうに考えておりまして、こうしたことを政府のほうに我々知事連合等々でも働きかけをなお引き続きやってまいりたいと思います。  最後に、インフルエンザの予防接種につきましてお話がありました。  これにつきましては、10月11日に我々のほうでもPRの広告を打たせていただき、10月と11月の県政だよりの中でもインフルエンザのワクチン接種につきまして御案内を申し上げております。まずは65歳以上の高齢者の方を優先して受けていただき、10月25日以降はそれ以外の方々にも受けていただき、本県の場合は、小児科の先生方ともお話をさせていただき、基礎疾患があるなど理由のあるお子様については、10月25日よりも前であっても接種をしていただくようなお話合いをさせていただいております。  それで、接種の状況はどうかということでありますが、例えば鳥取市では通常の年の2.5倍のペースで接種が進んでいます。境港市でも1.5倍のペースであります。したがいまして、それぞれの市町村での呼びかけもなさっていただいているところでございますけれども、今のところインフルエンザの接種については順調以上の動きになっていると思われます。  そういうことと併せて我々として押さえておかなければならないのは、インフルエンザの感染状況でありますが、今は県内ではその感染は見られないという状況でありまして、11月の末に至ってもこの状況であるというのは、例年のインフルエンザの流行形態からしますと非常に特例的な年になっていると思われます。これも県民の皆様がマスク着用や手洗い、うがいなど、そうした予防対策をしっかりやっておられますので、これがまた新型コロナのみならず、インフルエンザの予防にも役立っておりまして、県内では感染は見られないという状況が続いております。 ◯副議長(福田俊史君)21番浜田議員 ◯21番(浜田一哉君)ありがとうございます。  続きまして、行政のデジタル化につきまして、追及質問をしたいと思います。  国民に向けた行政サービスのデジタル化を図る上で基本となるのはマイナンバー制度であると考えますが、9月末時点の普及率として、本県では23.7%、全国でも26.9%しか申請件数が上がっていないというのが現状であります。政府は2022年度末までに全国民に普及させたいとの方針を示していますが、あと2年半ほどの間でいかに浸透させていくのか、現時点では遠い目標のように思えてなりません。まずはマイナンバーカードの有効性と必要性を県民に対してどのように周知していこうとされているのか、推進施策について、知事の所見を伺います。 ◯副議長(福田俊史君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)マイナンバーカードにつきましては、本県でも申請率が大体25%、交付率が20%で、ほぼ全国平均並みという状況であります。実はこれは国全体で誤算が生じていまして、本当であればマイナポイントにより一気に普及が加速すると見込んでいたわけでありますが、残念ながらその普及が進んでいないという状況であります。これは国全体の問題なので、国の施策とも連動しますから、国のそうした施策をフォローアップしたり、それから市町村が主としてマイナンバーカードの発行にあずかり、その促進策も実は市町村の仕事になっています。ですから市町村とよく連携をしてやってまいりたいと思います。  これにつきましては、11月18日に武田総務大臣のところに私のほうで他の自治体と一緒に病院関係であるとか財源関係で要請活動に参りましたときに、鳥取県もまだマイナンバーカードの普及が進んでいないので、ぜひ進めてほしいと、市町村に呼びかけてほしいというお話がありました。今、DX、デジタルトランスフォーメーションで市町村との協議をしておりますけれども、ついせんだっても市町村のほうにこうしたマイナンバーカードの普及について会議を通じましてお願いをさせていただいたところであります。  これから健康保険証と連動させていくという施策が実現してくると思います。また、マイナンバーカードによるマイナポイント制度も来年の秋まで延長するという報道も始まってきております。こうした様々なことと併せ、さらに本県もデジタルトランスフォーメーションを進める、そういう行政のデジタル化を推進していこう、この意味で、市町村とも連携しながら進めようと考えておりまして、こういう中でもマイナンバーカードの利便性を高めてまいりたいと思います。あわせて、今、ちょうどマイナポイント制度がありますので、県民の皆様にも今発行するということは非常に現実的にも有利ですよということをお知らせしながら、県政だよりその他で広報を図ってまいりたいと思います。 ◯副議長(福田俊史君)21番浜田議員 ◯21番(浜田一哉君)御答弁いただきました。  マイナンバーカードにつきましては、国民みんなが本当にこれは大丈夫なのかというセキュリティーとか、その運用の方法にしても、今の給付金につきましてもどたばたということもありました。やはり成熟したカードにつくり上げ、どういったメリットがあるのか、そういったことをさらにさらに県民の皆さんに説明を、国の責任とはいえ、市町村と連携しながら、その有効性、重要性というものを訴えていただきたいというふうに思います。  そのほかいろいろと御答弁をいただきました。とりふるにつきましても、それなりの成果が上がってきているということを伺いまして、安心をいたしたところであります。  境港につきましても、丁寧に御説明をいただきました。そうしたいろいろなミッシングリンクとされているところを、いろいろと試験的なそういう貨物のやり取りというものを、国内だけではなくて、海外のほうにも一生懸命に働きかけておられる姿を実際に見ております。今後、ぜひ将来を見据えた取組をしていただけたらというふうに思います。  また、いろいろな周辺の整備につきましても、改めましてまたよろしくお願いをしたいと思います。後半にも質問がありますので、その際に一緒に質問をさせていただきたいと思います。  1回目の追及につきましては以上で終わります。 ◯副議長(福田俊史君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)重ねてお話をいただきました。  マイナンバーカードにつきましては、セキュリティーの問題等々でいろいろと不安があるということは国民感情なのだと思います。この問題は、昭和43年の国民総背番号制の発議から始まりまして、昭和40年代はそういう議論があり、これは結局できずじまいに終わりました。昭和50年代には、今度はグリーンカードという納税者のカードの話が出てきましたけれども、これも結局施行されないままに昭和60年に廃止をされるということになりました。その後、住民基本台帳カードができましたけれども、あまり普及されないまま、今、改めてこういうマイナンバーカードということになってきたところであります。  本来は国民の皆さんの利便性を高めるためのものなわけでありますけれども、どうしてもセキュリティーの問題のような、そういうイメージもいろいろと捉えられているのではないかと思います。ただ、海外を見渡してみれば、例えば北欧など、こういうカード一つでいろんなことができる。役所の届出もそうだし、病院のこともそうだし、そういうように非常に利便性が高かったり、また、それが組み合わさってくることで、活用のいろんなユーティリティー、利用価値が上がってくるということがあるわけでありまして、我が国もデジタル社会を目指すのであれば、そうしたステージをつくっていかなければならないのだと思います。今はまだそうした意味でアプリケーションが小さい、メリットが小さいところでありますので、マイナポイントなどをてこにやっていくということにならざるを得ないのかなというふうに思います。  また、境港につきましては、境港の整備が進みましたけれども、今、夢みなとタワーであるとか境港の夢みなとターミナルなど、そうした一角も形成されてきております。ぜひ関係者の皆様とも力を合わせまして、そうした拠点性を生かした今後のステージアップにつなげていきたいというふうに考えております。 ◯副議長(福田俊史君)21番浜田議員 ◯21番(浜田一哉君)(登壇)それでは、ポストコロナを見据えた持続可能な地域社会の確立に向けての4番目、活力ある農林水産業実現のための基盤強化について、3点お尋ねいたします。  2020年1月から6月の農林水産物、食品の輸出額は、新型コロナウイルス感染症による海外の外食需要の落ち込みが影響し、前年同期比8.2%減でしたが、7月以降は回復の動きが見られ、また、農林水産省の来年度予算概算要求においても農産物の輸出拡大が柱に上げられており、アフターコロナを見据えて、海外への輸出拡大が一つの焦点となっております。  海外でもよい商品は評価され、需要が増えれば、それがさらなる物流へとつながっていきます。県内の農林水産業の発展のためにも海外への販路拡大を見据えた県産品ブランド戦略が必要ではないかと考えます。  海外への販路拡大を目指す上で、2018年12月に発効された環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定、TPP11協定を契機に、地理的表示保護制度、いわゆるGI制度のメリットが大きくなっており、ブランド化の有効な手段の一つではないかと感じています。  本県では、ふくべ砂丘らっきょう、大山ブロッコリー、こおげ花御所柿、大栄西瓜がGI制度に登録されています。国内のみならず海外への輸出を意識したブランド化につながるような取組をさらに促進していくことが必要であると考えますが、県の取組状況及びこれまでの実績評価について、知事の所見を伺います。  また、このGI制度が一般的には周知されておらず、制度の意義や必要性について、生産者はもとより、消費者にももっと発信すべきと考えます。このことは国全体で取り組むべきこととは思いますが、全世界でコピー商品などが横行している今こそ、制度活用に向けた取組が必要と考えますが、平井知事の所見を伺います。  2番目、森林・林業・木材産業について伺います。  令和2年版の森林・林業白書では、持続可能な開発目標、SDGsに貢献する森林・林業・木材産業について特集が組まれています。その中で、日本の森林は蓄積量が年々増加し、広く活用できる状況下にあることを背景に、木材などの森林資源の利用により生み出される便益がSDGsで重視されている環境、経済、社会の諸課題への統合的な取組となっており、この循環は森林が健全に維持されることが前提で、林業・木材産業が要の役割を担っていると指摘していますが、本県でも森林・林業・木材産業の重要性についての県民の理解を進めることが必要であると痛感しています。  さて、県が森と緑の産業ビジョンに掲げている素材生産量の目標値は令和2年度に年間38万立米となっていますが、直近の実績は令和元年度の31万立米にとどまっています。一方、携わっている山林従事者は、森林組合の8組合で213人、事業体は50社で200人と伺っています。木材の出材と需要、林業従事者をバランスよく増やしていくことは大変重要なことだと考えますが、ビジョンに掲げる目標を達成するためには、さらなるICT化の推進や路網整備、機械化等によって事業効率を高めるなど、相応の事業体制整備が必要と考えます。どのように取り組んでいかれるのか、知事の所見を伺います。  近年、林業は若者の従事者が増加傾向となっていますが、自然の中でなくてはならない森林を守り育て、後の世代に引き継ぐ大切な仕事をしているのだという思い、加えて、チェーンソーを操ることへの楽しさが呼び水になっているのではないでしょうか。  しかし、一方では、減少傾向であったチェーンソーによる労働災害が今年は急増し、1名の死者も出ています。林業労働災害の経験年数別発生状況を見ると、傾向としては、就業間もないグループと5年から10年程度の経験者のグループにおける発生が多くなっているようです。林業は労働災害の発生率が高く、全産業の中でも最も危険な産業となってしまっていますが、まず、本県の現状についての認識について、知事の所見を伺います。
     また、各事業者の労働災害防止教育、労働災害改善等を組織的に行う必要があるのではないかと考えますが、平井知事の所見を伺います。  3番目、水産業の活性化について伺います。  30年ほど前の1980年代後半の世界の漁獲量は1億トン程度であり、この30年で世界では生産量は2倍以上に増え、その後も増加し続けています。その上、ここ数年の伸びは養殖業において特に顕著となっています。対して、日本の漁業・養殖業生産量は1984年の1,282万トンをピークに減少を続け、2017年にはピーク時の3分の1となっています。  日本は1972年から1984年の間、世界一の漁獲量を誇る水産業大国でした。1977年に排他的経済水域、EEZが設定されたことにより、他国の海の200海里の中で自由に漁獲ができなくなり、結果として世界中の漁場から追い出される形になりました。それに加えて、漁師の高齢化、漁業就業者数は減少傾向であり、2016年は16万人、平均年齢は56.7歳とのことですが、そうした高齢化や後継者不足、魚離れなどの理由から、日本の水産業が衰退してきているのではないかと言われています。  こうした背景のほか、調理が面倒、ごみが出る、ボリュームが少ないなどの理由による魚離れや、それに加えて、私は単純に値段が高いことも大きな要因になっているのではないかと考えます。  一方、これまでには見られなかった新たな消費者ニーズも生まれています。最近ではサバ缶ブームやコンビニでサラダチキンのようなサラダフィッシュが販売されるようになり、ひそかに脚光を浴びていますし、また、持続可能で適切に管理され、環境に配慮した漁業を認証するMSC認証が注目されています。  こうした水産業を取り巻く様々な状況と新たなニーズを踏まえながら、水産業者や生産者、養殖業者等とこれからの水産業の在り方を見据えた取組をさらに前向きに進めるべきと考えますが、現状と今後の方向性についてどのように考えられているのか、平井知事の所見を伺います。  次に、児童虐待防止対策について伺います。  今年9月30日に厚生労働省で開催された会議で発表された資料によると、今年1月から6月までの半年間で全国の児童相談所が対応した児童虐待の件数が9万9,814件に上り、前年同期より1割増加し、過去最多のペースになっているとのことです。一つの要因として、新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛や休業に伴って、子供や家庭の生活環境が変化する中で、生活不安やストレスを抱え、子供への虐待リスクが高まっているのではないかという指摘もあります。一方で、新型コロナウイルスにより人と接する機会が減少し、人々の孤立化が進んだことが虐待を生む大きな要因になっているのではないかと指摘する専門家もいます。社会から孤立した親が自信を失い、子供への虐待に向かっていくという傾向があるそうであります。また、虐待のおそれがある子供に対して、児童相談所や学校が安否確認をしようとしても、新型コロナウイルスへの感染の不安を理由に訪問を断られる例が多発しており、見守りが行き届いていないということもあるそうです。  本県において、今年の1月から9月の間に県内3か所の児童相談所で受けた虐待告発件数は約400件程度と昨年とほぼ同じ状況にありますが、もしかすると、コロナ禍の影響で人々の孤立化が進み、問題が潜在化しているのではないかという懸念も考えられるのではないでしょうか。  こうしたコロナ禍の中で届きにくくなった子供たちの声なき声を拾い上げるために、児童相談所、市町村、警察などの関係機関が連携をさらに強化し、小さなサインを見逃さないという姿勢がますます重要になってくると思いますが、現状、どのように取り組んでおられるのか、知事及び警察本部長にお尋ねします。  次に、2050年二酸化炭素排出実質ゼロに向けた取組の加速化について伺います。  2020年以降の地球温暖化対策の新たな国際枠組みであるパリ協定が今年1月から始動しています。この協定では、世界の平均気温上昇を産業革命前に比べて2度Cより十分低く保つとともに、1.5度Cまでに抑える努力をするという目標の下、先進国だけではなく、新興国や途上国も温室効果ガスの排出抑制に取り組むものであります。  我が国においては、近年の度重なる豪雨災害をはじめとした気象変動への危機感などから、2050年二酸化炭素排出実質ゼロ宣言を行う自治体、いわゆるゼロカーボンシティが増加し、今年1月3日時点で23都道府県を含む169自治体、その合計の人口は8,013万人に及んでいます。  本県においても、今年1月30日の記者会見において、平井知事がカーボンシティ宣言を表明され、今年3月に策定された令和新時代とっとり環境イニシアティブプランにおいても、2050年二酸化炭素排出実質ゼロを目指し、まずはこの計画の目標年度である2030年度において基準年度の2013年度から40%削減という目標を掲げられています。  こうした中、菅首相は就任後初となる所信表明演説において、我が国は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすると宣言をいたしました。これまで日本政府が掲げていた2050年までに温室効果ガス排出を80%削減という目標からさらに踏み込んだものであります。  こうした政府の方針を受けて、11月5日、県は温室効果ガス削減戦略会議を立ち上げられましたが、2050年カーボンニュートラルの目標実現に向けて国に期待すること、そして、目標実現に向けてどのように取組を加速化させていくのか、知事の御所見を伺います。  次に、教育行政の諸課題について伺います。  初めに、いじめ問題の対応についてであります。  2011年、滋賀県大津市の中学校男子生徒がいじめを受けて自殺したとされる残念でならない事件がありました。これをきっかけに、2013年にいじめ防止対策推進法が制定され、いじめを定義し、いじめを行ってはならないとする強いメッセージの下、被害者の保護者や加害者への対応、いじめ防止のための道徳教育の充実化のほか、インターネットを介したいじめへの対策、学校における調査、情報提供、教育委員会などへの報告義務化、報告を受けた地方公共団体の長による再調査などが明文化されることとなりました。  そして、2017年には、初期段階からいじめの芽を摘むことを目的に、被害者がいじめだと感じるような子供同士のトラブルについても、いじめの認知に関して対象とすることとされました。教職員がいじめを発見した場合などにおいては、担当教諭が一人で抱え解決を図ろうとするのではなく、学校内で情報を共有して複数の教職員あるいは学校全体で対応に当たることを原則とし、学校と教育委員会との間での情報共有については、厳罰処分を含めた極めて強い遵守規定が整えられることとなりました。いじめの未然防止策として、未就学児、幼児期においても相手を尊重した行動が取れるよう指導を行うことや、授業でいじめを題材に取り上げ、児童生徒一人一人が考え、議論できるような取組を行うほか、スクールカウンセラーやソーシャルワーカーの配置などの体制整備、周囲に相談することの重要さを子供たちに理解させる取組など、学校や教育委員会においては早期発見に力点を置く対応が求められることとなっています。  こうした法整備などを踏まえ、子供たちをいじめから守る様々な対応が求められる昨今、本県における教育現場において実態としてどのように対応され、成果と課題をどのように認識しておられるのか、教育長の所見を伺います。  次に、子供たちに寄り添った学びの環境整備について伺います。  今年6月、文部科学省は、新型コロナウイルス感染症対策に伴う児童生徒の「学びの保障」総合対策を取りまとめました。あらゆる手段で、子供たち誰一人取り残すことなく、最大限に学びを保障することを念頭に、協働学習など学校でしかできないこと、子供たちが個々に取り組めることを整理し、学校では限られた授業時間数の中で効果的な指導を行う体制とするため、人的、物的体制の緊急整備として、教員加配、学習指導員、スクール・サポート・スタッフの追加配備やICT活用によるオンライン学習の確立などが盛り込まれています。  この総合対策を踏まえた子供たちに寄り添った学びの保障について、本県として現状をどのように認識し、今後どのような取組を進めていくのか、山本教育長の所見を伺います。  先日、総務教育常任委員会の出前県議会を倉吉東高で行い、生徒代表と学校教育におけるICT活用について議論を交わしました。特に印象的だったのは、新型コロナの影響で学校が臨時休校や分散登校などを強いられた中、オンライン学習を行うに当たり、先生によって教え方に差があったなどの生徒の声であり、教員間に格差が見られたことでした。  ICT教育の推進のためには、やはり教員の指導力向上や人材育成が重要なポイントとなりますが、どのように対応していこうとお考えなのか、山本教育長に所見を伺います。  昨年12月、中央教育審議会初等中等教育分科会において、専門性の高い教育を見据えて、2022年を目途に小学校高学年から本格的に教科担任制を導入すべきとの方針がまとめられました。小学校教員定数の確保、教員の養成、専門性の高い教員の配置、免許制度についても検討するとの内容であります。小学校においては2020年度から5、6年生の英語が教科に格上げされています。また、教科ではないものの、論理的思考力や創造性、問題解決能力などを育成するため、プログラミング教育も小・中・高等学校と段階的に応じて順次必修化されるとのことであります。これらの新たな授業を含め、小学校においても教科担任制が導入されることとなれば、それぞれの教員が日々の授業に向けてしっかりと準備できるようになり、教員の過重労働の是正や指導力の向上などが期待できるほか、子供たちにとってもより質の高い学習につながるメリットがあると考えられる一方、教職員数の圧倒的不足や、クラス担任のように常時子供たちに目配りすることができなくなり、いじめなどの問題を見逃すことにつながる懸念も生じかねません。  ついては、この教科担任制の導入についてどのように認識しておられるのか、教育長の所見を伺います。  次に、ポストコロナ時代に向けた警察活動の基盤強化について伺います。  本県における刑法犯認知件数は、平成16年以降16年連続で減少しているなど、治安情勢を示す様々な指標が改善傾向にある一方、新たな手口が次々と出てくる特殊詐欺やインターネット空間を悪用したサイバー犯罪などの脅威、近年社会問題化している児童虐待やDV事案への対応など、ウィズコロナポストコロナ時代においても県民の安全安心を守るとりでとしての県警察への期待はますます大きく、そして多様化するものと思います。  こうした多くの県民の期待に応えるためには、警察活動の基盤となる人材の確保、育成が欠かせません。過去の警察官採用試験の実施状況を見ると、平成22年の受験者数が426人であったものが年々減少し、平成30年には174人となったことから、県警察では、全国初となる総合能力試験、SPIの導入に踏み切り、併せてリクルーターによる採用募集活動や警察学校等におけるオープンキャンパス、一日業務体験などを実施したところ、令和元年には229人とやや増加いたしました。  今後も将来の県警察を担う優秀な警察官、警察職員の確保は喫緊の課題であり、引き続き受験者確保に向けた工夫を凝らすとともに、積極的なイメージ発信に取り組むべきと考えますが、津田警察本部長の所見を伺います。  また、女性警察官の採用数も増加傾向にあり、現在、条例定員に対する女性警察官の比率は11.1%となっています。過去、警察組織は男性社会と思われてきた嫌いがあるように思いますが、女性が被害者となる性犯罪やDV事案の捜査、被害者支援をはじめ、今や全ての分野において男性も女性も同じように活躍できる組織づくりが必要です。  そうした観点から、女性警察官比率をさらに高めたり、優秀な人材の幹部登用を積極的に進める必要があると思います。県警察として、女性、男性全ての警察官の働き方改革、ワーク・ライフ・バランス、女性活躍の推進にどのように取り組むのか、併せて警察本部長の所見を伺います。  次に、航空自衛隊美保基地への空中給油・輸送機の配備計画について伺います。  航空自衛隊美保基地は、設置されてから60年を経過し、国防のみならず、災害対応等について、また、地域住民との信頼関係の構築や地域経済の発展、自治会活動や青少年育成についても多大な貢献をしてこられています。  美保基地への空中給油・輸送機の配備計画について、改めてこれまでの経緯を整理してみます。  平成28年9月8日に空中給油・輸送機KC-46Aの美保基地配備について、中国四国防衛局から県に対して協議の申入れがありました。その後、小牧基地配備のKC-767によるデモフライトや騒音測定等の実施を経て、県から米子市及び境港市に対して意見照会し、両市からは意見を付して合意する旨の回答がありました。県議会でも平成29年3月に議員全員協議会で防衛局から説明を受けるとともに、実機により展示飛行、騒音測定や安全面の検証を十分に行うことなどを条件に、配備に向けた準備を進めることについては了承という県の回答方針について了承をしたところであります。  その後、ボーイング社において機体や機器の安全性確認が行われているところですが、今年9月、中国四国防衛局から改めて再協議の申入れがあったところであります。県議会でも議員全員協議会で改めて防衛局からの説明を受けましたが、その後、県としては10月13日付で平成29年当時の回答に変更がない旨、改めて防衛局に回答しておられます。  令和3年6月に実機配備予定となっているところであり、基地として受入れ体制も整いつつあると伺っていますが、地元2市の意向を十分に考慮に入れる必要があります。平成29年の回答にあるとおり、配備に当たり展示飛行や騒音測定を実施しようと思えば、空中給油・輸送機を整備、運用する部隊があらかじめ必要であることはもちろんのこと、実機そのものが美保基地に納入されていない限りは実施できないと考えます。県としてもそのような考え方で防衛省との調整を図るべきと考えますが、平井知事の所見を伺います。  最後に、今後の予算編成に当たっての財政課題について伺います。  現在、令和3年度当初予算の編成作業が本格化していますが、コロナ禍での最初の当初予算ということで、やはり重点課題は感染予防と経済・雇用対策であり、県民の命と健康を守り、暮らしを支え、地域経済をいかに順回転させていくかに力点を置くべきものと思いますが、デジタル化などICT技術の活用を踏まえた持続可能な地域社会づくりとして、ポストコロナ社会において鳥取県らしい地方創生をいかに実現をしていくかという点についても堅実に取り組まなくてはなりません。財源の大きな柱である法人税や地方消費税などの税収は、来年度以降、コロナ禍による景気の低迷に多大な影響を受けるものと見込まれ、いかに必要な財源を確保していくか、憂慮されるところであります。  知事は、先月、総務省の熊田副大臣に対して、地方税財源の充実・強化について要望活動をされたところでありますが、改めて今後の予算編成に当たっての財政課題について、財源確保の見通しなどを含め、どのように考えておられるのか、知事の所見を伺います。  以上で壇上からの質問を終わります。 ◯副議長(福田俊史君)換気のため、暫時休憩いたします。  午後2時05分より再開いたします。        午後1時53分休憩    ────────────────        午後2時05分再開 ◯副議長(福田俊史君)再開いたします。  21番浜田一哉議員が行いました代表質問に対する答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)浜田一哉議員の代表質問にお答えを申し上げます。  まず、農林水産業につきまして何点かお尋ねをいただきました。農業について、海外輸出を意識したブランド化にGIがつながるように、その取組状況や実績、さらにはコピー商品防止に向けた制度活用の取組、こういうものがいかがかと、こういうお話でございます。  これにつきましては、GIがかなり浸透し始めているというふうに思います。議員の御指摘がございました大栄西瓜、これは鳥取スイカとして、押しなべてみますと229円と、今シーズンは過去最高の単価になりました。これにはやはりGIの取得ということが大きかったと思います。また、そのほかにもラッキョウとか、それから大山のブロッコリーとか、そうしたものなどが非常に評価が市場のほうでも定着をし始めているのではないかと思いますし、今回、コロナ禍ではありましたが、農家の所得アップの下支えになったというふうに考えてよいのではないかと思います。  また、海外でのブランド力の確保ということも重要でありまして、ちょうど今月10日頃、裕毛屋という台湾の高級スーパーの関係者が本県のほうにやってこられまして、私もお会いをさせていただき、裕毛屋の謝社長さんとお話をさせていただきました。その際にいろいろと商談もさせていただいたわけでございますけれども、鳥取和牛ということはもとよりとしまして、追加で大山ブロッコリーなども扱っていただくということになり、来月の半ばにあります台湾の裕毛屋における展示即売会の中でお取上げをいただくことになりまして、今、準備に入ったところであります。実は野菜をこうして台湾の裕毛屋さんで扱ってもらうのは初めてのことでありまして、やはりブランドとしてしっかりしたものということが大きく作用しているのではないかなというふうに思います。  また、これからさらに新しいGI取得に向けて、二十世紀梨であるとか、それからまた、千代むすび酒造さんをはじめ、鳥取のお酒も今、GI取得に向けて動き始めております。関係者も世界戦略をにらんで、これからあるRCEPで特にアジア地域、東アジア、東南アジア地域での展開が強くなってくるというふうに思われますが、そうした意味で、こういうGI取得というのはメリットのあるものだと考えているところであり、我々もその後押しをさせていただきたいというふうに思います。  次に、林業につきましてお話がございました。森と緑の産業ビジョンについて、令和2年度は38万立米という目標であったけれども、今、どういう状況なのか、ICT化の推進や路網整備、機械化等を進めていく必要があるのではないかと、こういうお考えでございます。  これにつきましては、順次林業の生産拡大を図ってまいりました。特に平成18年度頃と比較をしてみますと、15万立米だったものが現在は31万立米、倍以上に増えてきているわけであります。そのために路網の整備をし、今では鳥取県の路網密度は全国でも屈指のところに急成長してきているところであります。また、若い人材が魅力を持っていただけるような対策を順次取ってまいりまして、そういう意味で、ここ最近で13%ぐらいだった若者の比率が26%にまで今は上がってきているところでございます。高齢化が進んでいた林業の構造からしますと、私が就任して12~13年の間に大分ここは入れ替えてくることができたのではないかというふうに思います。  これから新しい財源として森林環境保全税の問題がございますので、こういうものを活用しながら、市町村を中心として、新たな森へのてこ入れということが必要になってくるだろうというふうに思います。こういう新たな森林管理の経営管理システムというものを導入していくことと軌を一にしまして、さらなる路網整備であるとか、それから皆伐に進んでいく森づくりも進めていくとか、新しいチャレンジにこれから展開をしていこうというふうに考えております。  そういう意味で、昨年の6月議会にこの議場でも実は議論をしたところですが、38万立米というのをここ10年ぐらい目標にしてきましたが、昨年、関係者とも話合いをさせていただきまして、ここを見直そうということにしたところでございます。そこで、5年後の令和7年度に40万立米、10年後の令和12年度に50万立米というふうに改める目算で調整していきますと、昨年そういうお話を議場で申し上げました。今、森林組合とか生産関係者と協議が調ってまいりまして、こういう新しい仕組みの中で森林についてのビジョンをつくらせていただこう、新たなビジョンの策定作業に今進んでいるところでございます。  そういう中、新しい林業形態として、ドローンの活用であるとか航空計測に基づく森林管理などを進めてまいりました。今、航空計測で、レーザーで見ることに取り組んでいる市町村は11と、全部の半分以上の市町村まで広がっております。新しい時代のそういう林業経営に向かい、それでなお若い方々に魅力ある職場になるように応援をしてまいりたいと思います。  そういう意味で、議員のほうから林業の労働災害の問題を提起されたところであります。これについて、どういうふうに考えているかということでありますが、平成20年代の半ばぐらいまで、大体年間30件前後の労働災害が林業労働者の間で起こっておりました。それで、この議場でも度々提起をされまして、例えばチェーンソーの防護に当たるような服だとか、あるいは靴だとか、それから、いざというときに緊急コールをかける、呼出しをする用に緊急通報カードというのをオーストリアのまねをし作ってみてはどうだろうかとか、そういうのを順次取り組んでまいりまして、今、大体労働災害の件数も、昨年度ですと13件まで減少したという状況でございました。  ただ、議員も御指摘ございましたが、今年の春に残念な事故もございまして、今、既に20件を超えるような状況になっておりまして、旧に復するかもしれないなという危惧を持っているところであります。  そういう意味で、根本的にもう一度組織化をきちんと図ってやっていく必要があるのではないか。特に議員がおっしゃるようにちょっとベテランの方々の事故が目立つようにもなっているとも言われます。これはやはりその期間に研修にもう1回出るというのがなかなか経営上難しいということもあるわけですね。それで、民間のそうした事業者さんなどで話し合っていただきますと、いろいろお互いノウハウもあるし、もう一度労働災害対策で研修することも必要ではないだろうかと、こういうような御意見も出てきて、林業災害防止連絡協議会のほうでも今、関係の事業者と協議をしてくださっていまして、これに県も一緒に入って、労働災害対策をぜひ提起をさせていただきたいというふうに思います。グートホルツのような研修機関も非常に評判もいいところでありまして、こういうものの機能の高度化なども図りながら、労災対策ということを進めてまいりたいと思います。  次に、水産業につきましてお尋ねがございました。水産業者、生産者、養殖業者、こうした水産業の発展というものを前向きに進め、魚食文化等を進めていく必要があるのではないかと、こういう観点でのお話でございました。  確かに魚離れは議員がおっしゃる心配なところであります。境港におきましては、例えば境港ベニガニ有志の会、美佐の濱野さんが会長をされて、活発に活動をしておられます。また、佐々木会長をはじめとして、中野の漁村市のほうも、ちょっと今年はコロナで残念な状況でありますけれども、毎年結構盛り上がりながら、そういう魚食普及、地域との一体感の醸成ということをしておられるところでございます。こういうものを我々も応援してまいりましたし、ぜひこうした魚食普及ということを進めていければと思います。  東部でも県漁協の網代支所の皆様、女性会がなだばたという漁村レストランを展開されて、地の魚を毎日御提供されるというのが評判でありまして、いろんなやり方があろうかと思いますし、私どももスーパーのサンマートさんとかトスクさんでの魚食普及のキャンペーン、これもお店の御理解と協力を得ながら今年新たに進めてきているところであります。こういうことをいろいろと展開をしてまいりたいと思います。  また、生産の向上につきましては、一つは、境港の高度衛生管理型の市場の進捗を図ることと、それによる機能アップが重要でありますし、ブランド化も目指すところであります。  あわせまして、様々な養殖事業、こういうつくり育てる漁業、これも全国海づくり大会を契機にして大分整ってきたと思います。特に平成23年の東日本大震災の後、日本水産系のところの臨海研究という会社を誘致しまして、境港で境港サーモン、ギンザケの養殖が活発化してきました。これはそれだけでなくて、淀江の本宮であるとか、関金であるとか、そうした稚魚の生産地の活力増進ももたらしてくれたと思います。最近は、弓ヶ浜水産さんが工場を実際に竹内に建てられて、それのみならず、陸上養殖をサバについて実証プラントとして始めてくださいまして、今年動き出したところであります。いろいろとこういう大手系列による開発も進んでいますし、JRさんだとか湯梨浜振興さんといった、そういう地元密着の養殖等が進んでいるところであります。  また、あわせて、単に捕りに行くだけでなくて、地引き網を仕掛けて魚を捕るという沿岸漁業との折衷的な形態というのもここ数年広がってきているところであります。このようなことで生産面でも強化を図ってまいりたいというふうに思います。  次に、コロナ禍における児童虐待等について、どういうふうに関係機関と連携して取り組んでいるのかというお話でございます。  この児童虐待の件数ですが、ほぼ昨年と変わらず、460件、470件程度、今年も昨年もあまり変わらない状況で今のところ推移をしておりますが、中身を見ますと、そのいらいらの原因がコロナに関連するようなものが見受けられるところであります。他地域で非常に深刻化しているというようなところまではどうも至ってはいないようには思いますが、まだこれからコロナが長期化していきますし、失業が深まってくる危険がさらに予想されるところでもございます。したがいまして、やはり関係機関でもう一度セーフティーネットを張り直す必要があるのではないかなというふうに思います。  本県の場合は、国全体では48時間以内に通報からその家庭への介入というところまで行くわけでありますが、24時間以内というふうに目標を定めて、それを実行しているところでありますし、医師会であるとか、警察であるとか、市町村等と一緒に協調して、協定も結びながら進めているところでありまして、鳥取型のいい実践活動にはなっているのだろうと思います。  また、体制強化も児童相談所につきましては令和4年ベースに実現すべきものを今先取りをし実現して、人員の強化を図ったところでございまして、ぜひこういうものを生かしてコロナ禍を乗り切っていければというふうに思います。  さはさりながら、現状をよく分析したり、もう一度このコロナ禍における子供たちや家庭への影響を共有する必要があるだろうと思います。したがいまして、近々、東部、中部、西部それぞれに、児童相談所であるとか、あるいは市町村であるとか、あるいは警察であるとか、そうしたところに入っていただいて、コロナ対策の連絡協議会を開催したいというふうに考えております。  次に、ゼロカーボン社会につきましてお尋ねがございました。政府の2050年カーボンニュートラルの目標実現への期待、それから実現に向けてどういうふうに加速させていくのかと、こういうお尋ねでございます。  これにつきましては、議員も御指摘ございましたように、本県も環境イニシアティブプラン、これを昨年度末に組み替えまして、それで新しい目標として2030年に40%という目標を掲げ、2050年にはカーボンニュートラルというように持っていこうというようなグランドデザインを出させていただきました。そうしたら、国のほうが今回、菅政権になりまして、急遽、そういうゼロカーボンについての宣言をされたり、国会も押しなべてそれに賛同する動きになってきています。世界の潮流もバイデン新大統領もパリ協定に復帰するでありましょうから、一気にこうした方向性に加速がつくのではないかと思います。私どももそこで生まれてくるいろいろとグリーン社会推進の施策があると思いますから、それを活用しながら、かねて定めている目標の実現に向けて動いていければと思います。  目標実現はそんなに簡単ではないというふうに思いますが、ただ、例えば2030年ベースで考えれば、今やっているプラントができてくれば、大体バイオマス発電が14億キロワットレベルまで上がるのではないか。それから、目標として掲げております木質の関係、森林管理の関係でも、間伐等が4,200ヘクタールレベルぐらいまでいくとか、それから事業者や県民の皆さん等々で大体10%レベルで削減をしていくというようなことを実行していけば、決して実現不可能な目標でもないだろうと思います。そこに政策目的で様々なエネルギー構造の転換等がなされてくれば、いよいよ射程に入ってき得るのではないかなと考えておりまして、そうした実効性ある対策を国のほうにも求めてまいりたいと思いますし、私どももそれを敏感に受け取らせていただいて、活用してまいりたいと思います。  次に、KC-46Aの美保基地への配備につきましてお尋ねがございました。これにつきましては、議員のほうから経緯や、あるいは地元の状況につきましても御指摘のあったとおりでございます。  具体的には、10月13日に9月県議会での議論を総括させていただきまして、従来、私どもが平成29年に回答していたときと同じようなベースで、準備を進めることに同意しますということで返答申し上げております。ただ、前のC2のときと一緒でありますけれども、実機配備がなされていないものでありますから、展示飛行であるとか、それに伴う騒音の調査であるとか、その辺はまだチェックできていない課題ということになります。ですから、そういうことを今後していく中で、今まで準備については同意をしてまいりましたので、今後、粛々と関係者の御意見を聞きながら進めていくということになろうかと思いますが、ポイントになりますのは、境港市、米子市、地元両市における考え方であると思います。ですから、その両市の考え方をベースとしまして、ただ、C2のときと同じように展示飛行等によるチェックはしっかりと行って、県民の皆様の安全という担保を取った上で、最終的に進んでいくということになろうかと思います。  最後に、今後の財政運営につきましてお話がございました。予算編成に当たっての課題や財源確保の見通しはどうかと、こういうことでございます。  コロナの影響で法人2税、法人住民税、法人事業税が大幅に減収するということが今後予測されます。それから、消費が冷え込んできた形と軌を一にしまして、地方消費税の配分ですね、これも減収するだろうと。そのほかにも納税の徴収猶予等もあったりしますので、ざっと見て、そうした税関係だけでも90億円ぐらいの穴が空くのが新年度予算編成ではないかと思っております。  他方で、交付税とかその他の財源がどれほど得られるかということでありますが、一つのポイントになるのは、地方創生臨時交付金であろうかと思います。これは今年度さらに追加配分を受ける、あるいは来年度も継続をする等がないとこのコロナ禍での経済社会の再開に向けた動きも含めて、コロナ対策と併せて財源のやりくりが難しくなるのではないかと思います。この辺が一つのポイントになってくるのかなということです。  今の地方財政全体についての政府の考え方からいえば、63兆2,000億円という形で今、一般財源総額を見込んでいまして、これが2,000億円ほど減るのではないか。ただ、実質的な交付税と言われるものでは3兆3,000億円の増額になるのではないか。ただ、その多くは臨時財政対策債のほうでありまして、交付税のほうはその原資たる国の税が伸びないものでありますから、そちらのほうは減ずることになるのですが、臨財債のほうを久方ぶりに大幅に伸ばすという形になるのではないか、これが国の見通しであります。そういうものを活用しながらということで、我々の財源確保を図っていくのだというふうに思います。  実は、11月18日に武田総務大臣を訪ねています。10月には熊田副大臣を訪ねました。10月は県の要望として申し上げましたが、11月の大臣要望のほうは、これは全国10の県によります地方創生実現財政基盤強化知事連盟としてのものでございます。新潟県の花角知事と一緒に出向かせていただきまして、大臣に要望させていただきました。  一つの眼目は、地域社会の再生の事業費、これが4,000億円ほど交付税の財源として、内訳として確保していただく。それを言わば財政力が乏しいところに重点的に配分をしてもらうと。これがどうしても必要でございまして、やはり税源偏在がある以上はこういう仕組みを機能させてもらいたいと、これが第一の眼目でありました。これについては、大臣のほうで、そういう財政格差の是正、特にコロナ禍で財源が厳しい折なので、しっかりやっていきたいと、こういうお話がございました。  そのほかに、消費税が減収しておるのですが、そのための減収補填債、これをぜひ消費税にも認めてもらいたいということを申し上げました。大臣のほうからは、消費税などそうした税目の拡充について検討したいということでありました。  さらに、最近、本県も多用しておりますが、緊急防災・減災事業債であるとか、それから、緊急浚渫推進事業債、こうしたものにつきましても期限の延長であるとか、それから対象経費、例えばしゅんせつのほうもクリークだとかため池だとかそうしたものも含めてやってもらいたいという要望をさせていただきましたが、これも前向きに回答がございました。  今、コロナ禍なので、非常に厳しい財政運営を、特に弱小団体は迫られると思います。そういう意味で、政府のほうでも従来の運用よりも弾力化した運用で地方財政を支えていただくように、地方団体一致して呼びかけをしてまいりたいと思います。 ◯副議長(福田俊史君)山本教育長 ◯教育委員会教育長(山本仁志君)(登壇)浜田一哉議員の代表質問にお答えを申し上げます。  教育行政に関しまして何点かお尋ねをいただきました。  初めに、いじめ問題への対応ということで御質問をいただきました。法制定からの経緯等につきましてるるお話がございましたが、本県におきましては、平成25年度、この法が制定された年の4月にいじめ・不登校総合対策センターを設置いたしました。6月に制定された法律に基づきまして、県のいじめ防止等のための基本的な方針を策定することなどをはじめ、いじめの未然防止、そしてまた早期発見とチームによる組織的対応、重大事態への対応ということを大きく3本柱を立てて、関係機関なども含めて連絡協議会等で意見交換をしながら、様々な取組を進めてきているところでございます。特に、教職員がささいなトラブルなど早期の段階からいじめの芽をしっかりと把握して、重大事態にならないように対応することに力を入れて取り組んできておりまして、例えばhyper-QUと言われます心理テストでありましたり、また無記名のアンケートなどの積極的な導入、そしてまたSNSを使ったいじめ通報システム、そしてまた定期的に行う教育相談等によりまして、子供からのSOSを受け止める取組などを行い、そういうことがいじめの積極的認知につながっておりまして、結果として近年、認知件数が増加しておりますが、そうしたことにつながっているものと認識をいたしておるところでございます。  あわせて、認知しました事案への組織的対応というものを強化いたすために、校内にいじめに係る情報を集約する担当というものを設けて、担任が情報を一人で抱えることがないような、そんなことを学校の中にシステムとしてつくり上げる、そうしたことを通じて、情報共有をしていくとともに、スクールカウンセラーであったり、あるいはスクールソーシャルワーカーなどの専門家を含めた校内組織の充実であったり、あるいは外部機関等も交えたケース会議を充実したりといったことに取り組んできておりまして、いじめの解消率も全国平均を上回るといった状況にございます。  ただ、いじめをなくすという観点からは、いわゆる未然防止の取組をしっかりと行っていく必要があるのではないかというふうに思っております。いじめを許さない、互いを認め合える人間関係、あるいは学校風土づくりに向けて、教職員に対して学級づくりであったり、人間関係づくりの重要性、これを重ねて周知をいたしておりますし、また、参加型のいじめ防止の学習プログラムというものをつくりまして、これは保護者向けの研修プログラムと併せた形でPTAとも連携した取組を行っております。また、いじめ防止の啓発の缶バッジのコンクールを行ったり、あるいは最近では、ピンク色のシャツでいじめ反対の意思表示を示すといったピンクシャツ運動というのがありますが、これをPTAの方と連携して、いじめ防止の啓発運動などの展開を図って、学校の取組を支援しておるところでございます。  学校現場におきましては、道徳等の学習活動を通じていじめの防止に関連する社会性であったり、規範意識、思いやりなどの豊かな心を育むといった取組を行っておりますが、一方で学級活動であったり、あるいは児童生徒会活動などの特別活動において、これは児童生徒が自ら自分たちで考えて話し合って、それを行動に移していく、そうした取組を行っておるところでございます。中には、ネットいじめを防止していくために、自分たちで7か条のルールをつくって話し合って、それを守っていこうといったような取組も出てきております。これからはこうした児童生徒がいじめをなくすために自分たちでどうやったらいいのか、自分たちで考えて話し合って決めて行動に移していく、こういう取組に力を入れていく必要があるのではないかなというふうに思っておりまして、こうしたことも含めて、引き続きいじめ防止対策に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、国の新型コロナウイルス感染症の児童生徒への学びの保障総合対策、あるいはICTの利活用教育につきましてお尋ねをいただきました。  この国の総合対策パッケージにおきましては、感染症対策と子供たちの学びの保障の両立について、あらゆる手だてでコロナ禍での休校等による学習の遅れを取り戻すとともに、子供たち誰一人取り残すことなく最大限に学びを保障する対策ということが示されておるわけでございます。鳥取県におきましては、県内の感染状況等を踏まえて、この4月の緊急事態宣言におきましても臨時休業の期間が他県に比べて大幅に少のうございました。また、学校行事の精選であったり、学校によりましては夏休みを少し短縮して学習の時間に充てるといったことで、既に学習の遅れというものは取り戻しておるわけでございます。
     また、学校での学びを止めないということを学校現場とともに第一に考えて、感染症対策を徹底しながら、学校行事、あるいは共同学習など、学校でしかできない学習活動に重点化をすることで、限られた時間内で効率的に学習を進めるといったことで取り組んできております。  県としても様々な対策を、例えばガイドラインなどを学校現場に示したり、あるいは県議会での御理解などもいただきながら、国の支援対策を活用して、学校の感染拡大防止に向けての、例えば消毒液であったり、非接触型の体温計であったり、サーキュレーターであったり、そうした物品の整備でありますとか、教員業務のアシスタントの配置、そしてまた特別支援学校の通学バスを増便することによって、1台当たりの密度を低くしていくといったようなことに加えまして、全国に先駆けまして、県内の修学旅行を支援していこうといった形で県外に行けない子供たちのために修学旅行の場を提供しようといったことであったり、中止となりました部活動大会の代替大会の開催支援を行うといったことで、コロナ禍にありましても子供たちの体験活動が継続されるように、現場支援も行ってきておるところでございます。おおむね国の対策に沿った動きができているのではないかなと認識をいたしております。  あわせて、ICTの利活用につきましてのお尋ねがございましたが、今後、また感染が拡大して、再び分散登校などとなった場合でも、このICTを活用した学習機会が確保できるように、eラーニングの教材の導入であったり、あるいはウェブ会議システムを活用した遠隔事業の実施に向けた研修であったり、試行であったりと、また、ネットワーク環境の増強整備といったものを急ピッチで進めておるところでございます。  また、今後、本年度中には義務教育1人1台のタブレットが整備されるといったことで、今後、このICTを活用した授業がますます進んでいくということになるわけでございまして、こうしたことへの対応もしっかりしていく必要があるだろうというふうに思っております。  その中で、御指摘のように、教える教員のICTの利活用の力であったり、あるいは人材育成というものが一つのポイントとなってくるだろうというふうに思っております。県のほうでは、今、ICTのハンドブックというものを作って学校現場にこれを示しておるわけでございますし、また、ICTの利活用教育のエキスパート教員という者も何人かおりまして、そうしたエキスパート教員のICTを利用した授業なども配信するといったことで研修を進めていくわけでございますが、今、訪問型研修というものを積極的に進めております。これは何かといいますと、タブレットを40台、県のほうで準備して、それを持って学校現場のほうに出かけていくと。そこにいる学校の先生全員参加で研修を受けていただく。実際にタブレットを使った授業などをそこで体験していただくといったことで、自分でも授業で活用できると実感が得られるような研修を目指して、今、取り組んでおるところでございます。  そうした中で、それぞれの学校にICTの推進リーダーというものをつくっていただきまして、その方を中心にいろんな校内体制をつくっていき、校内での研修などもしておるわけでございますが、推進役の教員が自校のICTの研修で積極的に同僚を支援するといった姿も見られるようになってきておりまして、徐々にではありますが、校内全体の意識の高まりといったもの、あるいは行動の変化といったものも見受けられるようになってきておるところでございます。  引き続き、市町村とも連携をして取り組んでまいりたいと考えております。  最後に、小学校の高学年の教科担任制につきましてお尋ねがございました。  小学校におきます教科担任制というのは、学級担任制を前提としつつも、例えば体育であったり、理科であったり、算数であったり、一部の教科を専門的に教える教員をこれが学級担任以外の先生がそれを教えるといったことによりまして、児童の学習内容の理解度を高めるといったことを目的にいたしまして、これは国のほうでも今、2022年度、令和4年度を目指して本格導入するということが中央教育審議会等でも議論をされておるところでございます。  従前から、ちょっと苦手な教科をほかの先生と交換する、例えば音楽をほかの先生に任せて、では、代わりに体育をやりますといった授業交換というのはかねて、以前からもあったわけでございますが、これをきちんと制度化をしてやっていこうというのがこの教科担任制ということであろうかというふうに思います。  こうしたことを県の教育委員会でも早い段階から着目をしておりまして、実は、平成28年度、平成29年度にモデル校を5校設定して、この教科担任制について導入検証を行う中で、これはやはり専門性が高い教員が指導を行うということによって、質の高い学習が展開されるといったような効果も出ております。また、この教科担任制というのは、中学校になると全教科がなるわけですけれども、そうしたことを5、6年生の段階で経験することによって、中学校への移行がスムーズになるといったような効果もあったわけでございます。また、複数の教員が子供たちに関わるということで、これは生徒指導の充実などにもつながっているといった効果が見られたということが出されております。  一方、行事であったり、出張であったり、急な時間変更で、本来専門的な人が教える時間がなくなってしまうというようなときの調整などが結構困ったというような話も出されておりまして、幾つか課題もあるわけでございます。  今年度から高学年に外国語が入ったことによりまして、国のほうからもそうしたことを専門的に教える教員について加配がなされております。そうしたことも含めて、本年度、約40校に近い小学校で既にこの教科担任制を導入してきておりまして、そうしたところの中でまた推進校のようなものを定めて、来年度しっかりその効果、また課題について検証をしたいというふうに考えておるところでございまして、引き続き、これも市町村と連携をしながら取り組んでまいりたいと考えております。 ◯副議長(福田俊史君)津田警察本部長 ◯警察本部長(津田隆好君)(登壇)コロナ禍の現在、県警察の行っている児童虐待防止対策について質問がありましたので、お答えいたします。  浜田議員御指摘のとおり、県警察が取り扱った児童虐待の認知、対応件数は増加傾向にあります。現在のコロナ禍が児童虐待事案を増加させる可能性があるといった知見があることは承知しておりますが、現時点において新型コロナウイルス感染拡大の影響による深刻な事案は確認できておりません。  県警察では、県警ホームページに新型コロナ関連の特設サイトを設け、児童虐待等の被害について、早期に警察等の関係機関へ相談するよう広報しております。  本県では、児童の生命が奪われるといった重大な結果につながる事案は発生しておりません。しかし、本県においてもいつそのような事案が起きてもおかしくないという認識の下、綿密な対応が必要であると考えております。そのためには、県や市町村等の関係機関と連携を保ち、子供たちや、場合によっては保護者等の発するSOSを見逃さないことが大切であると考えております。県警察では、県民からの被害相談等に丁寧に対応し、事案発生時には、生命、身体の安全確保を第一に、万全を期してまいります。  次に、浜田議員から、ポストコロナ時代に向けた警察活動の基盤強化についてお尋ねがありましたので、お答えします。  まず、採用募集活動への取組についてお答えします。警察官採用試験受験者数は、過去10年の推移を見ますと、少子化による就職適齢人口の減少などにより、議員御指摘のとおり、平成23年以降年々減少していたところ、昨年度はやや増加に転じております。一方、警察行政職員採用試験受験者数については近年減少傾向にあり、令和元年度の競争倍率は過去最低の2.2倍となるなど、厳しい情勢にあります。  優秀な人材の確保は、県民の安全安心を確保する上で最重要課題と認識しております。これまで県警察では、若手警察職員のリクルーターによる出身校への訪問活動や警察学校におけるオープンキャンパス、一日業務体験など、組織一丸となった採用募集活動を推進しているところであります。  しかしながら、本年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、一時、これら従来の採用募集活動が困難となり、取組の自粛や中止を余儀なくされたところでありました。そこで、新たに本年5月に、鳥取県警察採用係というLINE公式アカウントを開設し、これまでに採用試験や各種説明会等に関する情報、警察学校での授業内容の配信のほか、採用等に関する質問の受付などを行っております。また、県人事委員会と連携し、オンラインを活用したリモートによる仕事説明会を開催し、県内をはじめ、県外の高等学校、大学生等に対して、県警察の魅力を情報発信しております。  あわせて、自粛や中止を余儀なくされた対面式の採用募集活動についても感染予防対策を講じた上で行い、優秀な人材確保に努めているところであります。このような取組により、本年度の警察官採用試験受験者数はほぼ例年どおりではありましたが、警察行政職員受験者数については、令和元年度と比較して80人増の100人と、大幅に増加したところであります。  受験者確保に向けた取組につきましては、令和元年度の警察官採用試験から、公務員試験対策を不要としたSPI3試験を導入するなど、試験制度の見直しを行っております。そのほか、警察行政職員採用試験についても本年度から大卒程度一次試験におきまして、法学や経済学などの専門試験を廃止するなど、幅広い年齢層や社会人経験者など多様な人材が受験しやすい環境を整備しているところであります。  加えて、県警察では現在、警察職員の居住地制限の緩和や男性職員の育児休業取得促進をはじめとしたワーク・ライフ・バランスの推進など、全ての職員にとって働きやすい職場環境への取組を推進しているところであります。その中で、例えば、男性職員の育児休業取得率がおよそ60%であるなど、採用募集活動に当たっては、これらについても積極的な情報発信を行っております。  今後も受験者にとっても魅力を感じる職場となるよう、ワーク・ライフ・バランスや業務の合理化、効率化等を継続的に推進してまいります。あわせて、オープンキャンパス等における若手職員との意見交換会や県警ホームページ、LINEなどインターネットを活用しながら、県警察の魅力や業務に対する不安感の解消を図るための情報発信を行い、優秀な警察職員の確保に取り組む所存でございます。  最後に、浜田議員から、県警察における職員が活躍できる職場づくりへの取組について御質問がありましたので、お答えします。  議員御指摘のとおり、県民の安全安心を実現するためには、女性が被害者となる性犯罪やDV事案の捜査、被害者支援への対応等、あらゆる分野において組織の力が十分に発揮できるよう、男性、女性ともに活躍できる組織づくりが重要と認識しております。県警察におきましては、全ての職員が責任と誇りを持って生き生きと働けるよう、平成28年3月に働き方改革、女性職員の活躍推進、ワーク・ライフ・バランスの推進を柱とする鳥取県警察職員ワーク・ライフ・バランス等推進計画を策定し、子育てや介護などの諸事情により働き方に制約のある職員が各種制度利用に引け目を感じることがないなど、多様な働き方が受け入れられる組織づくりへの取組を推進しております。  この計画につきましては、4年の計画期間が経過したことから、本年3月、計画期間を令和6年度末までとした新たな推進計画を策定し、取組を継続しているところであります。  また、議員御指摘のとおり、令和2年4月1日現在において、県警察における全警察官に占める女性警察官の割合は11.1%でございます。女性警察官の採用につきましては、以前の推進計画で掲げておりました全警察官に占める女性警察官の割合を令和3年4月1日までにおおむね10%とするという目標を既に達成したことから、本年度策定した推進計画においては、令和7年4月1日までにおおむね13%とするとして、目標を新たに設定し、引き続き女性警察官を対象とした採用募集活動への取組を強化しているところでございます。  女性職員の活躍推進につきましては、採用のみならず、意欲と能力のある女性職員の登用を促進するため、全部門、各警察署への女性警察官の配置と職域の拡大、キャリアアップや昇任意欲の向上など、女性職員のキャリア形成支援への取組を推進しております。具体的には、キャリアバトンセミナーといった、今後ロードモデルとなり得る、今年度警部昇任試験に合格した警部補の女性警察官を講師とし、巡査部長の女性警察官に対してキャリアアップ研修を開催するなど、昇任に対する不安の払拭を含め、昇任意欲の向上に向けた取組を推進しております。  また、男性職員、女性職員を問わず、気兼ねなく出産、育児などの諸事情に応じた各種制度が利用できるよう、管理職研修や男性職員の育児、家事参画に向けた研修の開催など、より一層の意識改革を図っているところであります。  そのほか、警察本部と各警察署に設置された女性チームの意見を反映し、更衣室などの女性専用施設の拡充といった環境整備への取組を推進するなど、女性職員も多様な働き方により長く働き続けることができ、その経験を存分に生かせる職場環境の構築に取り組んでいるところであります。  県警察におきましては、引き続き多様な働き方が受け入れられ、男性職員、女性職員を問わず、職員一人一人が心身ともに健康で持てる能力を最大限発揮できる職場環境の構築を推進し、県民の安全安心の実現に向けた社会情勢の変化に的確に対応するための組織づくりに取り組んでまいる所存であります。 ◯副議長(福田俊史君)21番浜田議員 ◯21番(浜田一哉君)御答弁いただきました。幾つかの点につきまして、続けて追及質問をさせていただきたいと思います。  初めに、農林水産物のブランド化に関連して、県産和牛の保護及び振興について、伺いたいと思います。  本県が誇る鳥取和牛は、国内はもちろん、香港や台湾、東南アジアに輸出されています。鳥取県農業生産1千億円達成プラン、令和7年に900億円、令和12年に1,000億円を目標とされています。こうしたプランを牽引する存在として、さらなるブランド化と販路開拓が期待されます。また、9月定例会では、県有種雄牛の遺伝資源を知的財産として保護し、和牛産業の振興を図ることを目的とした県独自の条例を制定するなど、取組が加速化しています。肉質日本一を獲得した鳥取和牛の国内外でのブランド確立に向けて、神戸牛や松阪牛などの既存ブランドとの差別化をどう進めていくのか、また、海外展開への戦略をどのように考えているのか、知事の所見を伺います。  食品衛生管理認証取得に関する補助事業について伺います。  世界規模で食品が流通し、食べ物の安全性確保が困難になっている中、原材料から最終製品に至るまでの、特に重要な工程を継続的に監視、記録するHACCP手法が国際的に推進されています。国内においても、平成30年に食品衛生法が改正され、令和3年6月までに原則全ての食品等事業者はHACCPに沿った衛生管理に取り組むことが義務化されています。  消費者の安心して食べることができる食品へのニーズが高まる中、県民の食卓の安全安心を守る意味でも、また県産農林水産物の国内外への販路開拓を進める意味でも、こうした見えない価値への対応が必要だと考えます。期限まで半年程度に迫っていますが、食品衛生管理認証取得のための食品等事業者への支援状況について、知事の所見を伺います。  3点目、農薬について伺います。  ブランド化、海外を含めた販路拡大のためには安全安心が重要な要素となりますが、我が国の農薬使用率は世界第3位となっており、他国では使用できないものも使用されています。使用可能な農薬成分の残留基準値が輸出先国・地域と日本で異なることから、日本の基準値を満たしていても輸出先国・地域の基準値を満たすことができずに輸出できない場合もあると伺っています。  我が国は、多くの諸外国と異なり、水が豊富であることも起因しているのかもしれません。国は、米、青果物、茶の輸出における残留農薬に関する課題に対して、輸出先国・地域の基準値も踏まえた防除歴等を使用した生産を促進するとともに、輸出先国・地域の残留農薬基準を満たすように、輸出先国・地域の当局への申請に必要な各種試験を実施していくこととしていますが、本県における農産物輸出への影響はないのか、また、どのような取組がなされているのか、知事の所見を伺います。 ◯副議長(福田俊史君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)浜田議員から重ねてのお尋ねがございました。  まず、和牛についてでございますけれども、これにつきましては、県議会の御了承をいただきまして、鳥取県産の和牛の保護及び振興に関する条例が相整いまして、施行されたところであります。今、それに基づきまして、計画をつくって、これからしっかりやっていこうと、関係の方々と一緒に幾つか部会をつくりまして、具体的に進めているところであります。  現状はどうかといいますと、やはり平成23年頃からですか、オレイン酸の話を始めまして、これがやはり今、ある意味体にいい牛肉、おいしい牛肉として評価をされるもとになったと思います。その上で、平成29年に宮城全共におきまして肉質ナンバーワンを取得したということがございまして、これでやはり私たちはしっかりとした地歩を固めることができたのではないかというふうに思います。  こういうようなことから、今、実は破竹の勢いのような形になってきているところでありまして、コロナ禍ではありますけれども、既に子牛市場では今年に入りまして5回、全国で一番高い和子牛の市場になり、平均価格が今80万円ぐらいであります。実は、第2位が75万円ぐらいで、薩摩市場、鹿児島県等がございます。これをちょっと今引き離して2位につけていますので、今月、来月というのが最後ではございますので、ひょっとすると全国一、和子牛の値段が高い形で収まるかもしれません。  また、枝肉につきましては、10月には2,399円と昨年を上回りました。かなり一時期下がっていたのですけれども、それが今、ようやく昨年を上回るところまで取り戻してきました。問題はここから第三波の影響が出てきますので、コロナ禍でまた飲食店が思うように営業できないということになりますと、また下落傾向になるかもしれません。  ただ、いずれにいたしましても、全国の中では健闘している、今、そういう和牛の状況にありますので、これをしっかり大切にして、海外へも売り込んでいくということだと思います。  実は、今年コロナでなかなか海外へ販売できないということから、台湾にはネットオークションで5月と7月に出しました。5月には120キロ、それが好評ですぐに売り切れたものですから、7月に300キロ、大体牛1頭分出したわけでありますが、全部で600~700万円ぐらいの売上げになっています。だから、やはり市場性はあるのだというふうに思われます。  先ほど御紹介申し上げました裕毛屋さんでも来月の半ばに台湾のスーパーマーケットでやる特産物の展示即売会、そこの目玉は鳥取和牛でございまして、こういうような形で海外での展開もしっかりと図って、これからの売り込みにつなげていければというふうに思います。  次に、HACCPであります。議員おっしゃいましたように、来年の6月ですか、いよいよHACCPが適用されることになりまして、それに向けて今、各事業者さんのほうでHACCP取得を進めているところであります。  HACCPには、基準のAと基準のBがありまして、基準のAは50人以上の事業所に適用されるものでございます。これは実は、大体県版のHACCPに相当するものだというふうに思っていただいてもいいようなレベルであります。こちらのほうは、ほぼ全ての事業者が取得済みになってきました。もうあとは数えるほどになってきました。  あと、レベルBのほうですね。これは中小のところ、小規模事業者のHACCPでありますが、これはどちらかというと、今、衛生管理をしているガイドラインに近いぐらいのレベルのものでございます。こういうHACCPにつきましては、今、大体4割ぐらい取得をされているところでありまして、これから残り半年ぐらいの間に取得をさらに進めていただけるように、業界団体や、あるいは関係者と一緒になりまして、しっかりとお手伝いをさせていただきたいというふうに思います。  そういう中で、私どものほうでも県版HACCPをどうするかというのが食品衛生法の改正を踏まえまして課題になりましたけれども、事業所のほうからこれを継続してくれという声も非常に強いものでありますので、そういう意味で、これは存続させていく形にしておりまして、この県版HACCPが次の国際認証のHACCP的な国際基準、こういうものに向かっていく準備段階になったりということがございます。例えば、境港の上野水産さんは、県版HACCPを取られて、そこから国際基準のほうへと向かっていくことになりました。こういうような形で、県版HACCPもこれと併用しながら活用して、衛生管理基準というものを製造手順などもしっかりと事業者の皆様に担保していただくと、こういうような体制を今進めているところであります。  最後に、残留農薬につきましてお話がございました。これにつきましては、本県は、実は先進県なのかもしれません。古くから二十世紀梨の輸出をしておりました。それでJAグループで実は、そういう事前の審査等をやってきています。例えばアメリカからわざわざ見に来るとか、台湾なんかもそうであります。そういうものと実際にその審査を進める準備や受入れをやったり、それから、数々の成分分析、そういうこともやっています。  日本梨の場合、147の分析をした上で輸出をしたりということになりますが、そういうものを実は今もこなしているわけであります。政府のほうは、今、海外展開ということで、そういう残留農薬について考えをまとめられまして、これから精力的に展開していくのだというお話でありますが、本県の場合は先例がございまして、その先例を言わば我々の糧としながら、今後の輸出展開、例えば柿ですとかスイカですとか、いろいろございますが、そういうものの支障のない販売につなげていきたいと思いますし、先行性を材料にして有利に海外へ展開を図っていければというふうに思います。  過去も、例えば水産系では境港で結構大問題になりましたのは、産地証明のことなどがございまして、平成29年に島谷さんたちが中心になってそういう水産物の輸出についての組織をつくられてここで産地証明を今出せるようになっておりますし、県のほうでも産地証明をして、それで韓国への水産物の輸出につなげたりしております。  いろいろと海外との関係は、この食品関係というのはそういういろんな規制がかかってきて、展開が難しいところでありますので、今後もよく注視をして、農林水産物の輸出についてのフォローアップをさせていただき、必要があれば、境港で水産物の輸出で課題を生じた時期のように、関係者と協議をしながらいろいろと知恵を出して体制を強化してまいりたいと思います。 ◯副議長(福田俊史君)21番浜田議員 ◯21番(浜田一哉君)大変心強い御答弁をいただきました。  今、単価的に言えば日本でもトップクラスの肉と、専門家の間ではその肉質というのはよく知られているというのがそういう実績になって現れているのですけれども、例えば商店とかでそういうものが商品になったときに、では、松阪牛と並んでいてどっちがうまいのかというところがやはりこれからの課題もあろうかと思います。ぜひ本当に日本一という鳥取県の和牛というものをさらに全国に、世界に発信していただきたいというふうに思います。  あと、HACCPにつきましては、私も知り合いのところの業者に、こういうことを今申請するところだというのを4年ほど前に伺いました。大変、県の担当者が丁寧に指導をしてくれて、本当に助かったというふうなお話をしてくださいました。それは本当によかったことだと。やはり、県は先駆けてそうやって衛生管理というものに積極的に取り組んでおられるということは本当に評価をしたいと思います。農薬についてもしかりであります。  次は、林業の取組について追及をしたいと思います。  全ての県民が享受している水源涵養、県土の保全等の森林の持つ公益的な機能を持続的に発揮させるため、また、森林環境の保全を行い、全ての県民で守り育てる意識の醸成に要する費用に充てるため、本県では、平成17年4月から、先ほど御答弁にもありましたけれども、森林環境保全税を課しています。法人、個人合わせて年間約1億8,000万円の負担で、平成28年までに累計18.5億円を鳥取県森林環境保全基金に積み立て、うち約16億2,000万円を森林の整備に活用というふうに報告されています。まさに、SDGs推進へ貢献するための施策であると評価できると思います。  国においても都道府県、市区町村に森林環境譲与税として、令和元年度から譲与することとしています。森林環境税は、令和6年度から国内に住所を有する個人に対して課税される国税であり、市区町村において個人住民税均等割と合わせて1人年額1,000円が課税されます。その税収は全額が森林環境譲与税として都道府県や市町村へ譲与されることとなっています。それぞれの地域の実績に応じて、森林環境及びその促進に関する事業を幅広く弾力的に実施するための財源として活用されることとなっていますが、県及び市町村への配分額とその使途についてどのようになっているのか、知事の所見を伺います。 ◯副議長(福田俊史君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)重ねてのお話がありました。  和牛につきましては、ホテルニューオータニという東京の有名ホテルでも今、毎年フェアをしていただいておりまして、例えば、石心亭という非常に高級な焼き肉屋というかステーキ屋さんがその中の庭園にあります。そこではもう定番化しつつあります。また、シェ・イノさんという大山町由来のオーナーシェフのレストランなど10店舗におきまして、今、レストランフェアをやっていただいているところでございます。それに基づいて、このたびは「専門料理」いう雑誌で、恐らく年明けまでには「dancyu」という割と有名な雑誌で、この鳥取和牛について、私も対談に出ましたけれども、そういうPR記事的に出していただけるのではないかと思います。いろいろと売り込みを図っていければと思います。  また、HACCPにつきましては、最近でも県版HACCPを取られることでオークさんが全国チェーンのおすし屋さんのほうにお魚を売り込む、そういう一つのきっかけになったということもございましたし、また、境港、山本製麺所さんもそういうHACCPに向かわれたりなど、いろいろと非常に堅実な、そうした経営改善につながってきていると思いますので、今後とも展開をしてまいりたいというふうに考えております。  それで、森林環境譲与税については、いずれ国税としてなる前段階で、今配分が進んでおりますが、県のほうには今年度は7,000万円ぐらい、また、市町村には4億円、主として市町村に配分をされています。県のほうではそれを活用しまして、市町村と共同で新しい森林経営管理システムを展開をする、そういう組織を県森連と一緒に立ち上げております。これはかなりもう半分以上の市町村が加入していただきまして、加入団体もこれから増える見込みでありますし、具体的な森林管理の応援になってきております。これはまず一つは展開していくことになろうかなと思います。  それぞれの市町村で具体的にも充当事業ができてきていまして、例えば境港では、日南町に市民の山を持っておられますが、その作業道の草刈りであるとか、それからそうしたところへの市民行事等に使っておられます。また、若桜町では、例えば岩屋堂の辺りで土砂崩れがあったりしましたが、ああいうところの森林整備に危険林の再整備にそうした事業費を充てられる等、かなり具体的な事業も展開されるようになってきまして、昨年度はどちらかというと下準備だったのですが、今年度は実態的な事業に移りつつあるところだと思います。  ぜひ、そうした全県的な組織もつくりましたので、県一丸となりまして、それぞれの地域に合った森林管理の促進を図ってまいりたいと思います。 ◯副議長(福田俊史君)21番浜田議員 ◯21番(浜田一哉君)ぜひそういった森林保全をするという、国民みんなで、全体で支えるのだ、守るのだ、そして、これがやはり低炭素化社会をつくり上げていくのだという、そうした目標を達成するには必ず必要なことであるというふうに私も認識しておりますので、ぜひ有効に活用されるように、県としてもしっかりと見守っていただきたいというふうに思います。  水産業の活性化について追及質問をいたします。  過日、テレビを見ておりましたら、厄介者とされてきたニザダイ、通称サンノジという、これをすしネタにという報道がありました。ニザダイというのは鳥取県では捕れる量は少ないのかなというふうには思いますが、大変南方を中心に多い魚で、特有の臭いがあって、海藻を食べ尽くして海を砂漠化する磯焼けの原因にもなっていて、駆除の対象になってきた魚であるとのことです。このニザダイに廃棄予定のキャベツを食べさせたところ、この臭味が見事に解消できたという結果がありまして、これを神奈川県の水産技術センターの研究によると、同じく磯焼けの原因になるムラサキウニについても、海藻よりもキャベツを好んで食べて、甘み成分が天然物よりも増したという報告もあるようです。  これまでは食卓に並ばなかったものでも、工夫によっては商品として価値があるものになる可能性があるというよい見本ではないかなというふうに思います。  このように、様々な魚の利用、調理法、保存方法にチャレンジしていくべきではないかというふうに思います。地域固有の漁師料理や生産者、調理師など関係者との意見交換の場の設定など、さらなる魚や料理のブランド化への取組が必要と考えます。また、水揚げ量が少なくても希少価値のある魚の探求などもさらに研究を進めるべきではないかなというふうに考えます。これら今後の取組について、知事の所見を伺います。 ◯副議長(福田俊史君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)重ねて、水産業につきましてお話がございました。  議員がおっしゃるように、何げなく我々がふだん接しているような魚、そのブランド力を上げていくということは一つの着眼点になると思います。例えば、岩美町のばばちゃんがいい例でありますけれども、あまり使わなかった深海魚をコラーゲンがたっぷりということで鍋にして、ちょっと特徴のある形相もありますので話題性を呼んで、定番商品になってきたというものもあります。また、ハタハタなどもとろはたとして最近は売り込んでおりますし、その上で、秋田県ともどっちのハタハタがおいしいかという競技会をやりまして、それでどっちが勝ったり負けたりしましたが、こういうことで話題を集めて、一定のブランド化ができてきたというものもあります。  また、モサエビなども恐らくこれから生かしていくべき魚種だと思いますが、残念ながらチロシンという物質がありまして、これが酸化酵素の働きで酸化していきますと、あれは染みのメラニンになるのですね。そんな意味ですぐ黒くなるということで、なかなか販売が難しいというふうに言われていまして、幻のエビなのだと思うのですが、平成26年頃、県のほうでも研究をして、活魚あるいは冷凍等の手法によりまして、そういう言わば劣化を防ぐことができる、それで販売を図ることができるということが分かってきまして、これを基にして今、一部出荷がなされるようにもなってきたところでございます。  おっしゃるようなムラサキウニなども、これも境港でいえば三光さんが今チャレンジをされておりますし、また、網代とか、あるいは長和瀬とか、県内各地でも今、去年ぐらいから実証実験を始めておられます。やはりキャベツだとかレタスだとか、そういう葉物を食べさせるわけでありますが、そうすると生殖腺が増強されるのですね。この生殖腺が実はウニの食べるところでありまして、そんな意味で生産量としてもよくなるところであります。味の問題もあろうかと思いますが、そういうふうに魅力のある海産物として養殖できる可能性が出てきているのではないか、こんなこともいろいろと探求をしながら、我々としても県産業PR推進協議会というのがありまして、そういう水産関係者と一体となっていろいろと魚種を掘り起こしてアピールをしてまいりたいと思います。 ◯副議長(福田俊史君)21番浜田議員 ◯21番(浜田一哉君)ぜひいろいろな可能性について、本当はおいしいものがたくさんあって、中海なんか特に汽水湖なもので、特有の同じ魚であっても本当に甘みがあったり、味があったり、ロットは少ないのですけれども、いろいろな魚が捕れるわけで、今、三光もハゼの養殖に取り組んでおられますけれども、ハゼの二度揚げ、素揚げを二度揚げすると、これは最高のさかなでありまして、例えば漁師の奥さんであるとか、また違った料理の仕方、やはりいろんな情報を吸い上げ、いろいろ試してみる。例えばそれぞれの市場であっても女性会みたいなものを立ち上げてもらって、そこで品評会をするとか、いろんな方法もあろうかと思いますので、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。  そういたしますと、児童虐待防止対策について追及質問をしたいと思います。  児童虐待で亡くなる事案など、マスコミの悲惨な事件の報道などにより、児童虐待に対する社会的関心が高まる中、県警による児童虐待の対応件数も年々増加し、令和元年1月以降も前年と比較して増加傾向であると聞いております。  このように、県民からの声が急増する中、その中に潜む人命に関わるような深刻な事例を確実に見つけ、必要な対応を取ることが重要ではないかというふうに思います。こうした事案の発見には、警察目線による日頃の情報収集やリスクの判断が求められると考えますが、どのようにその役割を果たしていかれるのか、警察本部長の御所見を伺います。 ◯副議長(福田俊史君)答弁を求めます。  津田警察本部長 ◯警察本部長(津田隆好君)(登壇)浜田議員から、児童虐待対応における警察目線によるリスク判断等の警察が果たす役割について重ねてお尋ねがありましたので、お答え申し上げます。  県警察では、鳥取県との間で平成31年4月から県内の児童相談所で取り扱う全ての虐待事案の情報共有を行う取組を開始しております。この取組により、児童相談所から警察へもたらされた情報について、警察の目線で個別にリスク判断を行っております。その中で、危険性が認められる事案については、児童相談所へ必要な助言を行っているところであります。  また、令和元年10月に、県東部を管轄する福祉相談センター、令和2年4月には、県西部を管轄する米子児童相談所に現職警察官を出向させることができました。これにより、多くの事案の中に潜む深刻な事案を児童相談所の内部から警察の視点でスクリーニングする体制を構築することができております。  警察官が配置された児童相談所の職員の方からは、警察官が配置され、今まで以上に警察署との連携がスムーズになったといった意見や、事案に対するリスク分析の素早さや保護者との対応方法等は勉強になることが多いといった意見を受けているところでございます。
     さらに、本年9月からは、児童相談所と警察の現場職員を中心に子供の安全確保のために何をなすべきかを考えるワーキンググループを立ち上げました。お互いの機関が物を言える関係づくりが重要と考え、真に力を合わせる体制の構築を進めております。このような意見交換の場を持つことによって、県警察としても児童相談所の考え方を理解した上で事案対応に当たっております。  今後も児童相談所の福祉の観点からの支援と、警察が行う事件化を含めた捜査の観点による対応を効果的に融合させ、悲惨な児童虐待の絶無を期してまいりたいと考えております。 ◯副議長(福田俊史君)21番浜田議員 ◯21番(浜田一哉君)次に、二酸化炭素排出実質ゼロに向けた取組について伺います。  今年3月に策定された令和新時代とっとり環境イニシアティブプランにおいて、2050年二酸化炭素排出実質ゼロに向けて、創エネ、蓄エネ、省エネの相乗効果により低炭素社会が進んでいる状態を目指す将来の姿とし、様々な取組を掲げておられます。その中には、再生可能エネルギーの推進、自立分散型の地域エネルギー社会の推進、水素タウンの推進、建物の省エネルギー化、EV・PHVの普及など様々な取組がありますが、中には水素の活用など将来的な技術革新に委ねざるを得ないものも含まれています。この計画の目標である2030年度において温室効果ガスを2013年度比40%削減という意欲的な目標を達成するために、短期的に注力すべき取組としてどのような分野を想定されているのか、知事に御所見を伺います。 ◯副議長(福田俊史君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)浜田一哉議員から、二酸化炭素の削減につきましてお話がありました。これは様々な分野がありますので、それぞれの分野ごとに目標を立ててやっていこうということにいたしておりますが、一つは先ほど申しましたバイオマス発電ですね。これは本県としては今、伸びる余地があって、境港の昭和というか、突堤のほうですね、あちらのほうに新しいプラントの話もありまして、こういうのを入れていくと14億キロワットぐらいまで和田浜の新プラントと合わせて伸びていくのではないだろうか。この辺はひとつカウントの余地があると思います。  NE-STという、鳥取県で認証基準をつくりまして、それで補助制度で応援をしております省エネ住宅、これもこのたび、第1号の住宅ができまして、そのお祝いをしたばかりなのですが、これは言わば建築業者さんだとか、それから県民の皆様から結構反響のある仕組みになってきたと思います。これによりまして、例えば30%、50%、70%と、従来よりもエネルギー消費を下らせることができると。つまり、暖房や冷房の必要性がなければ、その分、エネルギー効率がいい家になりまして、生活面でのそうした言わばCO2削減をもたらす効果があるというものであります。そのほか、公共交通の利用促進など、これも分かりやすく提示をする必要があるのかなと。  そういうようなことを考えまして、これから国も動く中で、県としても分かりやすい進め方、県民の皆様それぞれにこういうことをやったらいいですよという提案ができるような内容のパンフレットだとか、そのネット上での発信素材を関係の皆様といろいろと知恵を出し合ってつくってみたいと思います。こういうものをベースにして、県民運動としてこういうことを展開していければというふうに思います。  「再エネ100宣言RE Action」、こういうことをやる企業さんも三光ホールディングさんとか大協組さんだとか、県内でも生まれてきておりまして、こういうような事業者などの取組と一緒になって、こうした活動を推進してまいりたいと思います。 ◯副議長(福田俊史君)21番浜田議員 ◯21番(浜田一哉君)それでは、いじめ問題について追及質問をしたいと思います。  いろいろと教育長から御説明、御回答いただきました。すごくたくさん多岐にわたって、様々なことに配慮されながら対応されているなということを実感しました。特に、子供たちが自ら考えて行動するというところに共感をしております。  先日、これまたテレビを見ておりましたら、長野県の松川高校の取組というのがありまして、これが携帯電話の持込みを禁止しようかどうかという学校の方針がうわさとなって流れたときに、時の生徒会長が手を挙げて、いや、それはちょっと待ってくださいということで、全校生徒でこの携帯電話の利用についてみんなで考えようということで、全校集会を何回も何回も重ねて3か条のルールをつくられたということがありました。結局、教員、親、いろんなところからルールをつくるというものも大事なのですけれども、生徒自身がそれについてやはりどういうふうに考えるのか、どういうふうに利用するのか、どういう影響があるのかというのを自らがやはり考えること、これが一番大事なのではないかなと。  それによってどういう成果があったかといいますと、これは3か条を決めてからも毎月1回検証をしているらしいです。ルールを守らない生徒はゼロになったと。そして、ネットによるいじめというものがなくなったと。そして、これが卒業してからも在校生がそれを踏襲し、そういったルールをずっと守ってきているということがありました。  そうしたことをやはり全県で、中高のあたりでそういった取組というものをぜひ県全体で取り組んでいただきたいなというふうな感想を持ちました。  ICT活用推進につきましては、既にGIGAスクール構想実現のために様々な施策を計画、実施しているところですが、学校教育現場におけるICT活用については、子供たちに様々な可能性を与えるものではないかと思います。ICT活用によってできることが増えていけば、子供たちの自信にもつながり、自己肯定感が得られたり、さらなる学習意欲の向上にもつながるなどの効果が期待されるところでありますし、とりわけ、例えば読み書きや自分の意思を伝えることが得意でない発達障害の子供たちにとっては、タブレット端末などを使って見聞きしたり表現したりすることができやすくなることが期待されます。  本来、教育に必要なのは、いわゆる個別最適化された学びの環境、すなわち、子供たち一人一人に寄り添って、障害の有無や経済的な事情などの家庭環境等にかかわらず、全ての子供たちが意欲を持って学ぶことができることであり、その環境を整えることが周りの我々大人たちの責務であろうと思います。  そのような中で、特に障害のある子供たちに対するICT活用の観点から、特別支援学校などの学校現場において、どのような取組をしていくのか、教育長の所見を伺います。  また、次に、デジタル教科書について伺います。文部科学省は、今年7月、紙の教科書内容をタブレット端末などに取り込んだ児童生徒用のデジタル教科書に関する有識者らの初会合を開き、2024年度に小学校で本格導入をする方針が示されました。本県においてもGIGAスクール構想に基づいて、来年には児童生徒1人に1台の端末を所持できるよう体制が整う予定となっていますが、国のデジタル教科書導入に伴い、どのような対応をしていくのか。特に動画や音声、3Dなど子供たちの理解を促す教科書の新たな展開も期待できる一方、児童生徒の健康面への影響や家庭のインターネット環境の整備など、紙の教科書とは異なる課題もあるのではないかと思いますが、教育長の所見を伺います。 ◯副議長(福田俊史君)答弁を求めます。  山本教育長 ◯教育委員会教育長(山本仁志君)(登壇)浜田議員から重ねて御質問を賜りました。  いじめの問題に関しましては、先ほども答弁しましたけれども、子供たちが自ら考えていく、そうしたことは大事ではないかなというふうに思っております。  今、市町村のほうでもそれぞれの学校で子供たちが自分で考えた取組などを代表が集まって情報交換をし、また持ち帰って次の取組に生かすというような取組、例えば鳥取市さんでありますとか米子市さん、そうした取組も始まっております。ぜひ市町村と連携をしまして、そうした取組が広がっていくように取り組んでいきたいというふうに思います。  また、ICTの利活用に関しまして、特別支援学校での取組につきましてお尋ねがございました。鳥取県では、この特別支援学校の取組というのは他の学校種よりもむしろ進んでいるという状況でございます。もう既に昨年の段階でほぼ1人に1台のタブレットなど準備をしながら進めていっておりますが、一つはハンディキャップを克服するということに使っていく。例えば、視覚障害がある児童生徒さんでは、タブレットを使って文字を大きくして読みやすくしたり、あるいは文字を音声で読み上げる機能などを使って学習に使うといったことであったり、あるいは、病気療養中の児童生徒さんにつきましては、日本財団の御協力も得まして、OriHimeという分身ロボットを使って、自宅にいながら分身のロボットが教室にいて、実際に先生方の話を聞いたり、クラスの仲間とやり取りをしたりといったような、これももう本当に全国的にも先進的な取組であります。そうしたことであったり、あるいは指が上手に動かない児童生徒さんに対しては、視線によって入力をしたり、あるいはジョイスティックのようなものを使ってタブレットに入力するような、そんな形でハンディキャップを克服しながら学びに使っていくといったようなことを進めております。  また、より能力を伸ばすといったことにも使っておりまして、例えば知的の障害がおありなのですけれども、写真が好きで、すごく加工に興味があるというような生徒さんに対しましては、既存のアプリを使って加工をしていく、そうしたところの指導をしていくことによって、全国大会に写真を出品したりというようなところまで力を伸ばしていったり、あるいは読書がすごく好きな、これは肢体不自由の児童の方なのですけれども、ただ、読んでもらわないと読書ができないという状況だったのですけれども、デジタル絵本というものを使って、しかも自分でページをめくる操作ができないのですけれども、ほっぺたの力を利用して操作をするといったことを習得することによって、どんどん本を自分で読めるようになったというような、そうしたいい事例も出てきております。  この特別支援学校において、ICTというのは本当により効果を発揮できるものかなというふうに思っております。一方では、教員の力量を高めていって、どういうアプリケーションを使えば児童生徒の方にいいのかといったことを研究していく必要もありますので、そうしたところに教育委員会としても支援をしながら、より児童生徒の皆さんの力を伸ばしていけるような、ハンディキャップを克服できるような使い方をしていきたいというふうに思っております。  また、デジタル教科書につきましてお尋ねがございました。令和6年度に向けて検討が進められているところでありますが、今、国を挙げてデジタル化というところが進められる中、文部科学省でも議論が随分と急ピッチで進んでおりまして、来年の概算要求で小学校5年以上に、小学校5、6年では何か1教科、中学校では何か2教科についてこのデジタル教科書を提供していこうと、それでいわゆる実証試験のようなことをやっていって課題等を洗い出そうというようなことが今、盛り込まれているところでございます。  このデジタル教科書、今の紙ベースのものをそっくりそのままデジタル電子情報にしているということで、先ほども言いましたが、教科書の文字を大きくしたり、あるいは自動的にルビを振るような機能があったり、音声で読み上げるような機能があったりといったことで、そうしたことで理解の促進や学習意欲の向上につながるといったような点があろうかというふうに思っております。  今、これは学習者用のデジタル教科書と、教員用の指導者用のデジタル教科書と、それからデジタル教材という3つの種類がありまして、デジタル教科書だけでも効果はあるのですけれども、それに加えてデジタル教材を使うといったことで、例えば関連する資料が映像で出てくるといったような効果もあるというふうに聞いておるところでございます。既に16の市町村の56の学校でこの指導者用のデジタル教科書というものを試しにどんどん先生が使っておられるということで、その使い方によっては、教科書の画面を出しながら、関連する資料をクリックすると映像がぽんと前の電子黒板に出てくるといったようなことで、かなり児童生徒の皆さんの興味関心を高めていくといったところで効果があるのではないかと言われております。  また、一方では、先ほどお話しのように、健康に関して少し課題が出てくる可能性があると、そういう懸念もありますので、私どもも先般来、県の医師会とも、こうしたデジタル教材を含めてICTが進んでいくことによって子供たちの健康にどういう影響が出てきてどういうところに注意したらいいのかということを意見交換を始めさせていただいているところでございますので、引き続き、ここについても留意しながら、この教育全体のICTの利活用というものを進めていくべきではないかなというふうに考えておるところでございます。  いずれにいたしましても、国の実証試験によりまして、それがスムーズに検証がなされるような、そうした支援を教育委員会のほうでも行ってまいりたいと考えております。 ◯副議長(福田俊史君)21番浜田議員 ◯21番(浜田一哉君)英語教育が5、6年生で、今年度から教科になったということで、私はずっと英語というこの学び方に対して否定的な意見をずっと言ってきたわけなのですが、教科になることによって、さらに、いわゆる日本人が国語を学ぶようなことになりはしないかと危惧をしているところなのです。ふだん、我々が会話するのに点数をつける人はいないのですね。点数がないから子供たちは楽しくそうやって会話ができると僕は思っております。なので、点数をつけて、また子供たちが英語に対して親しみが湧かなくなるのではないかなというふうに危惧をしております。  そして、もう一つ、これは質問なのですけれども、小学校の教員と中学校の教員というのは全く資格は違うわけですが、むしろ小学校の英語教育に関していえば、今の専門性を高めるということの観点から、中学校の英語の免許があれば小学校の英語を教えてもよいのではないかと私は考えるのですが、今の現状と教育長の所見を伺います。 ◯副議長(福田俊史君)答弁を求めます。  山本教育長 ◯教育委員会教育長(山本仁志君)(登壇)浜田議員から、重ねて英語教育につきましてお尋ねがございました。  おっしゃるところもよく分かるところでございまして、小学校に英語教育が下りてくることによって、英語嫌いがより低年齢化するのではないかというような、そうした危惧も世の中にはあるわけでして、そうあってはならないということで、できる限り楽しく英語を学んでいけるようなところを目指して我々も取り組んでおるところでございます。確かに評価をするというところが教科になれば入ってきますので、そうしたところ、若干やむを得ない部分もあるのですけれども、会話できるようにしていくといったところを中心に取り組んでいく、そうしたことでございます。  また、中学校の教員が小学校でということでございますが、今、義務教育学校という小学校と中学校と一緒になった学校では、既に中学校の教員が小学生に教えるといったところが生まれてきておりますが、免許法の関係で、まだまだ中学校の教員が1人だけで教えられるといったこと、課題もあるようでございますので、そうしたことは国のほうでも検討なされているということでございます。そうしたところも含めて、この小学校での英語教育、充実していくように努めてまいりたいと考えております。 ◯副議長(福田俊史君)21番浜田議員 ◯21番(浜田一哉君)ぜひそういうふうなことにならないように、教育環境、子供たちの目線、視点になってぜひ取り組んでいただければなと、これは国の方針なので仕方のない部分はあるのですが、やはり子供の視点に立った教育というのは私は大事なことではないかなというふうに思います。  長時間にわたって質問をさせていただきました。航空自衛隊美保基地の空中給油機の配備につきましては、C2同様の取扱いをしていくというお話を伺いました。確かに飛行機が実際に飛んでこなければ、音のことというものは分からないわけでありますから、そこのところは理解するところであります。  両市につきましては、これまでも否定的なことはなく、むしろ歓迎ムードでありまして、だからこそ、県がしっかりと、逆に言えば県の意向に沿いますということは示された項目についてしっかりと、県がうんと言えば我々も同調しますという回答はいただいております。  そして、基地協力会の4団体についても、やはりこの6月が納期の予定であるということで、これまでも様々な部分で説明は受けていますし、ぜひ飛行機の問題があればまた別の話なのですが、しっかりと検証していただき、配備に向けた取組というものをしていただければなという、これは要望でございます。  あと、この中でも言いました、菅総理が自助、共助、公助、そして絆という言葉をたしか最初の頃に言われたような気がします。世間では不評でありましたが、私個人としては、本当にそうだなというふうに思っています。それはいろいろな面で生きていく上で、まず自助があって、そして共助があって、そういったことを受けて公助があるのだ、そしてその上にはやはり後に来るのではなくて、やはり絆というものが地域づくりには欠かせないものであろうというふうに思います。それは個人と個人も同じだと思います。  これから県政を進めていかれるに当たって、私はこの言葉というのは、当たり前の言葉ですが、やはり本当に大事に、鳥取県らしさというものがこの言葉の中に集約されているような気がしております。  先日、横断歩道でどこの県がスルーするのか、止まるのかというようなことがあって、たしか長野県が断トツにすごい数字でした。鳥取県がたしか22位でしたか、2割程度の数字ではなかったかなというふうに思います。私は、こうしたデータにも県民性というのは表れるのではないかなというふうな思いでそのアンケートを見た気がいたしております。  ぜひ一人一人のそうした自覚であり、責任であり、何が助けることができるのかというのがこの新型コロナの対策についてもいろいろな場面で言えるのではないかなというふうに思います。鳥取県のトップリーダーとして、平井知事には本当にコロナの分科会においても率先して頑張っていただいて、もう知事がウイルスに感染しないかと冷や冷やしているのですが、それでもやはり今感染していないというのは、やはり感染しない、しにくい、そうしたことを注意、きちんとそうした行動を取っているという、そうしたあかしなのだろうなというふうに思います。  ぜひ、予算も本当に大変ですけれども、交付税については、臨時財政対策債、特例債ですか、そうなのかとは思いつつも、しっかりと財源を確保され、新年度に向けた県政の取組を進めていただきたいというふうに思います。コメントがあればいただきたいと思います。  以上で私の質問は終わります。 ◯副議長(福田俊史君)平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)浜田一哉議員から、重ねてのお話がございました。  議員がおっしゃるように、菅総理の一つの合い言葉的な自助、共助、公助ということがありますが、一番大切なのは多分絆という話なのだろうと思うのです。本県の場合、ある意味そうした地域コミュニティーのぬくもりが残っている。これが今、お話がありました新型コロナの対策の中でも多分生きているのだと思うのです。つまり、お互いに、要は、うつらない、うつさないということ、互いに念じ合うことで注意深く地域のコミュニティーを守っている、そういうことがあると思います。  私が東京に行ってもかからないのは、もうホテルは密室の中で閉じ籠もっていますし、食べるのもお弁当を買うかカップヌードルを食べるかでございますから、うつる機会がないというのが実態でございまして、そういうようなことでいろいろと注意をしながらやっているわけでありますが、やはり新型コロナ対策も医療機関、それから保健所、また、それぞれのお店や事業所、みんな大変なのですけれども、大変だとお互いに分かり合いながら協力し合っている。これが私たちの美しいスクラムの姿だと思います。だから、今まで守り切っているわけでありますが、あともう少し、もう半年ぐらい頑張れば、ワクチンが普及をしてきて、鳥取県民の大勝利になるのではないかと思いますが、まだそれまでは正直気が抜けない闘いが続くのだというふうに思います。  今日は、水木しげる先生のお命日だというお話から始まりましたが、水木先生が残してくれたのが境港の水木しげるロードではないかと思います。最初はいろんな不協和音もなかったわけではないですが、ただ、今、それぞれのお店が全部開いて、それで中にはそういう妖怪のまちを演出する、例えば青年団体もげたを飛ばす競技会をやってみるとか、また、年々ジャズのフェスティバルをやっていくとか、恐らく、全県的に見ても境港はみんながそれぞれ助け合いながら、まさに自助、共助、公助という考え方で、あまり財源が豊かではない中で、しっかりとしたパフォーマンスを出してきた、そういう地域だったのではないかなと思います。  そういう意味で、水木先生が残してくださったもの、それをもう一度胸の中で温め直して、これからみんなの力で今の困難を乗り越え、地域の輝きというものをつくっていかなければならないのではないかなというふうに思います。  「うす虹をかけて暮秋の港かな」と、飯田蛇笏が詠んでおられるわけでありますけれども、今、秋も終わろうとしている中、虹がうっすらとかかっていく、そんな港町の風景、そういう虹のかけ橋のような絆というものを私たちは地域の宝として大事にし、そしてこれからの地方創生の次のステージをつくってまいりたいと思います。 ◯副議長(福田俊史君)これをもって、県政に対する代表質問は終了いたします。  次に、議案第19号「職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例」を議題といたします。  本議案に対する質疑の通告はありません。  それでは、議案第19号は、総務教育常任委員会に付託をいたします。  暫時休憩いたします。        午後4時02分休憩    ────────────────        午後4時15分再開 ◯議長(藤縄喜和君)再開いたします。  引き続き、議案第19号を議題といたします。  まず、常任委員長に審査結果の報告を求めます。  総務教育常任委員長浜田一哉議員 ◯総務教育常任委員長(浜田一哉君)本会議から、総務教育常任委員会に付託されました議案につきまして、慎重に審査をいたしましたので、その結果を御報告申し上げます。  今回提案のありました議案のうち、議案第19号「職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例」は、妥当なものと認め、原案のとおり可決すべきものと決しました。  これをもちまして、本委員会の審査結果の報告を終わります。 ◯議長(藤縄喜和君)以上で、常任委員長の審査報告は終わりました。  ただいまの委員長報告に対する質疑の通告並びに討論の通告はありませんので、直ちに起立により採決いたします。  議案第19号は、委員長の報告のとおり、原案を可決することに賛成の議員の起立を求めます。  〔賛成者起立〕  起立全員であります。よって、本議案は、原案のとおり可決されました。  本日の議事日程は全て終了いたしました。  これをもって散会いたします。        午後4時18分散会    ────────────────...